他に所得があるため控除対象配偶者となり得ない者が支払を受けた青色事業専従者給与の額は、支払者が事業所得の必要経費に算入したか否かにかかわらず、給与所得に係る収入金額になるとした事例
[所得税法][所得の種類][給与所得]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1985/10/23 [所得税法][所得の種類][給与所得]裁決事例集 No.30 - 55頁
請求人は、眼科医を営む請求人の夫から青色事業専従者給与として支払を受けた金員につき、夫が事業所得の金額の計算上必要経費に算入していないことをもって、請求人の給与所得の収入金額にはならないと主張するが、請求人は、青色事業専従者給与のほかにも所得があって、仮に、この事業専従者給与がなかったとしても、控除対象配偶者になり得ない者であり、同人は青色事業専従者の適格要件を満たしているとともに、その青色事業専従者給与の額も相当であると認められているので、当該金員は、夫の確定申告において事業所得の必要経費に算入されているか否かにかかわらず、請求人の給与所得の収入金額となる。
昭和60年10月23日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 他に所得があるため控除対象配偶者となり得ない者が支払を受けた青色事業専従者給与の額は、支払者が事業所得の必要経費に算入したか否かにかかわらず、給与所得に係る収入金額になるとした事例
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