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不動産(再建築費評点基準表)で節税

総務省の再建築費評点基準表(固定資産評価基準)や家屋再建築費評点計算書で節税する。家屋再建築費評点計算書の問題点や開示請求等について。
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【カテゴリ】不動産
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再建築費評点基準表とは

 再建築費評点基準表とは、新築の建物を評価する基準で、増改築する建物にも適用されます。総務省の固定資産評価基準(家屋)に定められています。

固定資産評価基準|総務省
www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaise...

 再建築費評点基準表には以下の2つがあります。
  1. 木造家屋再建築費評点基準表
  2. 非木造家屋再建築費評点基準表
 木造か否かで評価方法が変わります。更に、木造家屋は13種類、非木造家屋は9種類の、合計22種類に分類されます。

 各項目の種類別に標準評点数が定められているだけでなく、補正項目別に補正係数も定められています。そのため、計算方法が煩雑になるだけでなく、建築に関する専門知識も必要とされます。

 全項目の「標準評点数×補正係数」を積算することで、建物の再建築評価額が決められます(*家屋再建築費評点計算書)。

家屋再建築費評点計算書とは

 家屋再建築費評点計算書とは、建物の固定資産税評価額のベースとなるものです。市区町村が、再建築費評点基準表に従って、建物の各項目の「標準評点数×補正係数」を積算して作成します。

 家屋再建築費評点計算書の算定は、主に以下の2つの方法によります。
  1. 確認申請時の必要図面(工事内訳書や設計図書等)
  2. 固定資産税等に係る家屋調査
 上記1.は書類調査で、上記2.は実地調査となります。

 ただし、市区町村の担当者によっては、事務効率を優先して、厳密に算定せずに、建築費総額の60%前後になるように調整するケースもあるようです。

家屋再建築費評点計算書の問題点

 家屋再建築費評点計算書の最大の問題点は、納税者に開示されないことです。仮に算定方法に誤りがあってもブラックボックスなので分かりません。

 確認申請時から設計が変更されることは、よくあることです。特に注文建築において、その傾向が顕著です。軽微な変更であれば、確認申請後に変更届を提出するだけよく、確認申請の時のような審査は生じません。そのため、確認申請時の必要図面と、実際の建物が異なるケースが生じてしまいます。

 市区町村の担当者は、実地調査(固定資産税等に係る家屋調査)をしますが、重視するのは確認申請時の必要図面です。もちろん実地調査は大切ですが、業務効率を考えると書類調査のウエイトが高くなります。

 算定するのは市区町村の担当者で、必ずしも建築の専門家ではありません。そのため、確認申請時から軽微な変更があっても、気付かないケースも多いと思われます。特に、素材の変更など、見た目では分かりにくい場合は尚更です。

家屋再建築費評点計算書の影響

 建物の固定資産税評価額は、家屋再建築費評点計算書が基となります。
 固定資産税評価額は、固定資産税(都市計画税)だけでなく、相続税や不動産取得税、登録免許税の算定にも影響します。

 そのため、家屋再建築費評点計算書は非常に重要です。

家屋再建築費評点計算書の開示請求

 前述の通り、家屋再建築費評点計算書は、非常に重要な文書ですが、納税者に開示されません。個人的には問題がある制度だと思いますが、法律改正等がない限り、この状況を受け入れるしかありません。

 よって、建物を新築(増改築)した場合、市区町村に対して、家屋再建築費評点計算書の開示を求めることをお勧めします。

 考えられる開示請求方法は、以下の通りです。
  1. 固定資産税の担当部署に問合せする。
  2. 固定資産税や不動産取得税等に対して不服申立てをした際に開示請求する。
  3. 市区町村の情報公開条例を利用して開示請求する。

 最もハードルが低いのは、上記1.の市区町村の担当部署への問合せです。これで、家屋再建築費評点計算書の写しを入手することができればベストです。
 最もハードルが高いのは、上記2.の不服申立てです。
 例えば、固定資産税については、3年に1度の評価替えのときに、固定資産評価審査委員会に不服申立てすることが可能です。このとき、家屋再建築費評点計算書の開示を同時請求することになりますが、時間も手間もかかるわりに開示されないことも多いようです。

 上記3.の情報公開条例による開示請求は、自治体にもよりますが、上記2.に比べれば開示が認められる可能性が高いと思われます。時間も手間も、さほどかかりません。

 なお、家屋再建築費評点計算書の開示請求については、なるべく早い時期に実行するべきです。開示が遅れれば遅れるほど、納税額に影響が出ます。

家屋再建築費評点計算書が間違っていた場合

 家屋再建築費評点計算書の開示があった場合、その内容が正しいか否か確認します。可能であれば、建築の専門家にチェックを依頼します。

 内容に間違いがあれば、市区町村の担当部署に連絡し、固定資産税等に係る家屋の再調査を依頼します。再調査時には、可能であれば、建築の専門家に立ち会ってもらいます。

 家屋の再調査が拒否された場合、固定資産税等に対して不服申立てをすることになります。

再建築費評点基準表(固定資産評価基準)で節税

 建物の固定資産税等に関して節税を徹底するのであれば、新築時や増改築時に、再建築費評点基準表を前提に、設計士と打合せすることを強くお勧めします。何十年に渡って納税額に影響が出るものなので、非常に重要なことだと思います。
 ただし、再建築費評点基準表(固定資産評価基準)に詳しい建築士が、どのくらい存在するのか分かりませんが…
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