外国子会社に対する業務委託費として経費に計上した金員は、外国子会社に対する資金援助に当たり、寄附金と認定された事例
[法人税法][所得金額の計算][損金の額の範囲及び計算][寄付金]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2000/12/14 [法人税法][所得金額の計算][損金の額の範囲及び計算][寄付金] 請求人は、請求人の製品を韓国市場に広めるため、外国子会社を設立、発行済株式の総数を保有して同社との間で業務委託契約を締結し、その契約に基づく役務の提供に対して毎月100万円の業務委託費を支払ったと主張するが、請求人が審査請求に及んで本件業務委託の役務提供の事実を証明する資料として提出した証拠書類は、その資料内容及び業務内容において外国子会社の従業員から同社の社長に対する通常業務の一貫としての連絡、伺いの域を超えない報告書等であることから、外国子会社は、請求人に対し、役務の提供をしていたとはいえず、業務委託費は本件契約に基づく役務の提供の対価とは認められない。
したがって、本件業務委託費は、法人税法第37条第6項、措置法第66条の4第1項及び第3項の規定により、外国子会社に対する寄附金と認めるのが相当である。
平成12年12月14日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 外国子会社に対する業務委託費として経費に計上した金員は、外国子会社に対する資金援助に当たり、寄附金と認定された事例
関連するカテゴリ
関連する裁決事例(法人税法>所得金額の計算>損金の額の範囲及び計算>寄付金)
- 請求人が財団法人に対して支出した本件出捐金は基本財産とすることを指定して支出したものであるから、寄付金に該当するとした原処分が適法とされた事例
- 債務保証契約に基づく保証債務の弁済額について損金算入を認容した事例
- 請求人が非上場株式を関係会社の代表者に対して額面金額で譲渡した価額は、通常取引価額に比べ低額であるから、その価額と譲渡価額との差額は寄付金であると認定した事例
- いわゆる兄弟会社に対する貸付債権の放棄について寄付金として認定した原処分は相当でないとした事例
- 債権償却特別勘定の設定は認められないとした事例
- 請求人が業務委託費の精算されていない費用として国外関連者に支払った金員は、国外関連者の欠損を補てんするための寄附金であるとした事例
- 外注費として支出した工事代金等につき対価性がなく寄附金に該当するとした原処分の一部を取り消した事例
- 再生計画により免責された債務(部分)について、連帯保証人が保証債務を履行した場合でも、主たる債務者は連帯保証人に対し求償債務を負担しないことから、損金算入は認められないとした事例
- 水産物地方卸売市場に出荷し歩戻しを受ける特定荷主に係る営業権の譲受け対価を事後に修正し追加払した場合、当該金員は営業権の対価とは認められず、寄付金に当たるとした事例
- 従業員等により外注加工賃として詐取された横領金は費用又は損失でなく当該従業員等に対する仮払金に当たるとした事例
- 手形交換所において取引停止処分を受けた取引先が妻名義で振り出した手形は債権償却特別勘定の対象となるとした事例
- 業務に関連する資格取得のために専門学校に入学した従業員に対して、請求人が奨学金として負担した金員は貸付金と認められるから、当該奨学金は損金の額に算入されないとした事例
- 架空外注費と認定した事例
- 債務保証契約に基づく保証債務の履行に伴う損失が寄付金に当たるとした事例
- 寄付金と認定されたグループ3社の共同社員旅行に係る請求人の負担額は、著しく合理性を欠く配分によるものであるとは認められないから、その全額が福利厚生費として損金の額に算入されるのが相当であるとした事例
- 固定資産である本件土地は1年以上遊休状態にあったが、そのことにより価額が低下した事実は認められないため、本件評価損の損金算入は認められないとした事例
- 事業を引き継いだ法人が支出した立替金の利息相当額は寄付金ではなく仮払金に該当するとした事例
- 子会社に対する仕入れの値増し金は当該子会社の資金不足を補うための資金供与としての寄附金であると認定した事例
- 鋼板加工販売業を営む請求人の元代表者(故人)の個人的な借入金を請求人が肩代わりしたことによる本件借入金に係る支払利息等の額については、これを請求人の経費として損金の額に算入することはできず、元代表者の相続人に対する寄付金と認めるべきであるとした事例
- 本件土地の譲渡価額と時価との差額が生ずることについて合理的な理由があるとは認められないから、その差額は寄付金に該当するとした事例
※最大20件まで表示
税法別に税務訴訟事例を調べる
当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨と裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。