個人事業の税額控除(研究開発)で節税
個人事業の税額控除(研究開発)で節税する。試験研究費や中小企業技術基盤強化税制に関する税額控除について。

所得税法第212条《源泉徴収義務》第3項の「支払」の意義については、これを実質的に解し、現実に金銭を交付する行為のみならず、その支払債務が消滅すると認められる一切の行為を含むものと解するのが相当であるとして、形式的意味における清算人会の決議に基づく必要があるとする請求人の主張を排斥した事例

[所得税法][源泉徴収]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

1995/11/17 [所得税法][源泉徴収]

裁決事例集 No.50 - 215頁

 所得税法第25条第1項第3号の規定は、形式的には、法人の利益配当ではないが残余財産の分配等の方法で、実質的に利益配当に相当する法人利益の株主等への帰属が認められる行為が行われたときに、これを配当とみなして株主等に課税する趣旨である。
 したがって、法人の当該行為が残余財産の分配に当たるか否かについては、商法等の定める手続きを経ているか否かだけでなく、当該行為のもつ経済的効果をも勘案して実質的見地から判断すべきである。
 上記の趣旨からすれば、所得税法第212条《源泉徴収義務》第3項の「支払」についても実質的に解し、現実に金銭を交付する行為のみならず、その支払債務が消滅すると認められる一切の行為を含むものと解するのが相当である。
 協同組合における残余財産の分配は、清算人会が決定することとされている[中小企業等協同組合法第36条の2(理事会)]が、みなし配当として源泉徴収義務が発生する残余財産の分配(支払)のために、常に清算人会の決議が必要と解すると仮に法人の利益が何かの機会に組合員に移転した場合でも、形式的には決議がなければ課税されないことになるが、これは所得税法の解釈として妥当でない。上記中小企業等協同組合法の規定は、組合員や債権者保護のための手続規定であり、決議以前に法人の利益が組合員に移転したような例外的場合における所得税法の解釈にまで影響を及ぼすものではないと解するのが相当である。本件残余財産の分配の時期平成3年12月の分配 11組合員に対する貸付金を仮払金と振替処理した平成3年12月10日に当該組合員に対して残余財産の一部442,895千円が分配され、その限度において請求人の残余財産の支払債務が消滅したものと認められる。平成4年1月の分配 平成4年1月13日付の「組合清算金一部仮払いにつきお願いの件」と題する書面を交付した上、同日にG社に対し33,570,000円、同月21日にF社に対し23,535,000円支払っているのは、残余財産の一部の分配であり、各支払時点で請求人の支払債務が一部消滅したものと認められる。平成4年8月及び9月の分配 請求人が、平成4年8月4日、同月20日及び同年9月21日に本件組合員に支払った金員は、同年7月17日の清算人会の承認に基づき本件念書記載のとおり、残余財産の一部を分配したものと認められる。
国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
所得税法第212条《源泉徴収義務》第3項の「支払」の意義については、これを実質的に解し、現実に金銭を交付する行為のみならず、その支払債務が消滅すると認められる一切の行為を含むものと解するのが相当であるとして、形式的意味における清算人会の決議に基づく必要があるとする請求人の主張を排斥した事例

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