合資会社の無限責任社員の死亡退社により生じた持分払戻請求権に含まれるみなし配当相当額について源泉徴収義務を負うとした事例
[所得税法][源泉徴収]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1991/01/23 [所得税法][源泉徴収]裁決事例集 No.41 - 246頁
合資会社の無限責任社員が死亡した場合、法定退社事由が生じ、その社員は退社するが、その有していた社員権は持分払戻請求権に転換し、これを相続人が承継取得することとなるところ、当該持分払戻請求権に含まれる所得税法第25条第1項第2号に規定するみなし配当は、死亡社員について社員権が持分払戻請求権に転換した時点において発生するものである。
また、同法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)第9条第1項第20号に規定する非課税所得は、相続人の相続及び受贈者の受贈自体による利得並びに相続人等が原始取得する利得で、相続、贈与財産とみなされるものに限られ、持分払戻請求権は、これに核当しない。
したがって、退社社員の相続人に対し、払戻金を支払う会社は、それに含まれるみなし配当相当額について源泉徴収義務を負うこととなる。
平成3年1月23日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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