年の中途で出国し非居住者となった者が後発的事由により帰国し居住者となった場合の年末調整｜源泉所得税
質疑応答事例（国税庁）
【照会要旨】
本年7月にA国の現地法人に出向しA国に2年間の予定で勤務することとなった従業員に対し、その出国時に年末調整を行いましたが、その後突発事由が発生したことによりA国での工事ができなくなったため出向を取りやめ、10月に帰国(出向元に復帰)した従業員がいます。この者に支払う給与の年末調整はどの方法によって行うことになりますか。
居住者であった期間(1〜7月、10〜12月)に支払う給与を合計して年末調整を行う。
10月〜12月に支払う給与を対象にして年末調整を行う。
10月〜12月に支払う給与は年末調整の対象としない。
【回答要旨】
の方法によります。
年末調整は「その年中に支払うべきことが確定した給与等」を対象として行うこととされており、年の中途において非居住者期間があった者についても、その者の居住者期間内に支払うべき給与を合計して年末調整を行います。
また、その年12月31日に居住者である者でその年において非居住者であった期間を有するものに対する所得税は、居住者であった期間内に生じた所得を基礎として計算することとされており(所得税法第102条)、年末調整の場合もこれと同様の方法により税額を計算します。
【関係法令通達】
所得税法第102条、第190条
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/gensen/03/13.htm
関連する質疑応答事例（源泉所得税）
- 非居住者に支払う翻訳料
- 定年前退職者等に支給する転進助成金
- 有価証券の購入時に保管の委託等をしなかった場合の障害者等マル優制度の適用の是非
- 金銭の払込みに代えて報酬債権をもって相殺するストックオプションの税制適格の要否
- 被相続人が最高限度額方式で通帳式の定期預金を預入していたときにおいて、その残高の一部のみを引き続き非課税とする場合の手続
- 交通用具を使用している者の通勤距離が変更となった場合の非課税限度額
- 時間外勤務が深夜に及ぶ場合のホテル代
- インド輸出入銀行によって保証された借入金の利子
- 海外の特定危険地域在住の従業員を被保険者とする損害保険契約の掛金を会社が負担する場合の経済的利益
- ホステスの衣裳代負担による経済的利益
- 国内で使用する機械を米国法人から賃借した場合
- 退職所得の受給に関する申告書に支払済の退職手当を記載しないで提出した場合の是正方法
- ドイツ法人に支払う商標権の譲渡対価
- 絵画等の賃貸料
- 健康保険料の事業主負担（2分の1以上の負担）による経済的利益
- 要約筆記の報酬
- 全部取得条項付種類株式の取得の対価として子会社株式が交付された場合
- 数口の納税準備預金のうち一つのものから目的外払出しがあった場合
- 社員に家具等を貸与した場合の経済的利益
- 地方自治法の規定により承認された「地縁による団体」の受け取る利子に対する課税関係
項目別に質疑応答事例を調べる
当コンテンツは、国税庁ホームページ利用規約に基づき、国税庁：質疑応答事例のデータを利用して作成されています。