役員報酬(定期同額給与)で節税
給与所得控除を活用して役員報酬(定期同額給与)で節税する。社会保険の負担増や、法人税と所得税の実効税率の差に注意が必要。

請求人が合名会社を退社するに当たり受領したみなし配当所得の収入すべき時期は、退社することについて総社員の同意があった日であり、年賦で支払われるものであっても、その全額が一括して課税されるとした事例

[所得税法][収入金額][収入すべき時期]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

2002/03/28 [所得税法][収入金額][収入すべき時期]

裁決事例集 No.63 - 123頁

 請求人が合名会社を退社するに当たり受領したみなし配当所得の収入すべき時期について、請求人は、同社社員総会において退社に関する総社員の同意があった平成11年5月28日であると主張し、原処分庁は、請求人が平成10年8月4日に同社を退社した旨の変更登記がされていることから、退社の事実があった日は同日であると主張する。
 ところで、請求人が同社代表社員との間で作成した公正証書には、請求人が平成10年7月2日付で同社を退社することについて総社員が同意した旨の記載があり、本件公正証書の記載内容は真正かつ有効なものと認められるから、本件総社員の同意があった日は、同日と認められる。
 そうすると、請求人の退社事由は同社定款に定める総社員の同意に基づくものであることについては争いがなく、所得税基本通達36−4(3)イに定める請求人の退社の事実のあった日は、平成10年7月2日と認めるのが相当であり、同日が配当所得の収入すべき時期である。
 請求人は、合名会社を退社するに当たり受領したみなし配当所得は、平成10年から同18年まで9年間の年賦で支払われる予定の収入であるから、みなし配当所得の金額を平成10年分の所得として一括課税することは違法である旨主張する。
 しかしながら、所得税法第36条第1項に規定する「その年において収入すべき金額」とは、権利確定主義を原則としているところ、請求人の退社の日は平成10年7月2であり、この日に本件払戻金の額を受領する権利を確定的に取得したものと認めるのが相当であるから、本件みなし配当所得の金額が配当所得の収入すべき金額となり、平成10年分の所得として課税した原処分は相当である。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
請求人が合名会社を退社するに当たり受領したみなし配当所得の収入すべき時期は、退社することについて総社員の同意があった日であり、年賦で支払われるものであっても、その全額が一括して課税されるとした事例

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