土地の譲渡につき、当該土地の前所有者の買戻しの予約完結権を侵害したとして、損害賠償の訴えがあり、これを認める判決があっても、当該判決は、国税通則法第23条第2項に規定する「課税標準等又は税額等の基礎となった事実に関する訴えについての判決」には該当しないとした事例
[国税通則法][納付義務の確定][更正の請求]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1994/05/31 [国税通則法][納付義務の確定][更正の請求] 請求人は、本件土地をBから購入価額と同額での買戻し条件付で購入したにもかかわらず、本件土地をCに売却し、そのためBから本件訴訟を提起されたところ、裁判所において、請求人がBの予約完結権を侵害したとして、Bが予約完結権を行使した場合に得ることができた利益相当額(時価から購入価額を控除した額)の損害賠償金を支払う責めがあるとのBの請求を認める本件判決があったものである。
請求人は、本件判決により、損害賠償金を支払ったことにより、Cへの譲渡による利益を失ったのと同視すべきとして、国税通則法第23条第2項第1号に基づき更正の請求をした。
しかし、本件訴訟の請求の趣旨及び本件判決は、Cへの譲渡に何ら影響を及ぼすものではないから、国税通則法第23条第2項第1号に規定する「課税標準等又は税額等の基礎となった事実に関する訴えについての判決」に該当せず、更正の請求は要件を欠くものである。
平成6年5月31日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 土地の譲渡につき、当該土地の前所有者の買戻しの予約完結権を侵害したとして、損害賠償の訴えがあり、これを認める判決があっても、当該判決は、国税通則法第23条第2項に規定する「課税標準等又は税額等の基礎となった事実に関する訴えについての判決」には該当しないとした事例
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