介護付有料老人ホームにおける住宅の貸付けの範囲の判定に当たっては、賃借人が日常生活を送るために必要な場所と認められる部分はすべて住宅に含まれると解されるから、これらの部分の貸付けは非課税となる住宅の貸付けに該当するとした事例
[消費税法][課税範囲][非課税取引]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2010/06/25 [消費税法][課税範囲][非課税取引]請求人は、関係法人に有料老人ホーム施設として賃貸した建物のうち、介護職員が使用する事務室、スタッフステーション、宿直室、厨房等は、いずれも当該施設の入居者が使用するものではなく、住宅の貸付けに該当しないから非課税とならない旨主張する。しかしながら、消費税法上、非課税となる住宅の貸付けの範囲の判定に当たっては、住宅に係る賃借人が日常生活を送るために必要な場所と認められる部分はすべて住宅に含まれると解するのが相当であるところ、介護付有料老人ホームは、単なる寝食の場ではなく、入居した老人が介護等のサービスを受けながら日常生活を営む場であるから、介護付有料老人ホーム用の当該建物の内部に設置された事務室、スタッフステーション、宿直室、厨房等の介護サービスを提供するための施設は、入居者が日常生活を送る上で必要な部分と認められることから、これらの部分の貸付けは非課税となる住宅の貸付けに該当する。
《参照条文等》消費税法第6条、別表第一第13号
平成22年6月25日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 介護付有料老人ホームにおける住宅の貸付けの範囲の判定に当たっては、賃借人が日常生活を送るために必要な場所と認められる部分はすべて住宅に含まれると解されるから、これらの部分の貸付けは非課税となる住宅の貸付けに該当するとした事例
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