居住用家屋が過去に店舗併用住宅として利用されていたものである場合における租税特別措置法第36条の2の居住期間要件の判定|譲渡所得
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
甲は、15年前に店舗併用住宅を取得して、その2分の1を居住用とし、2分の1を事業用として利用していましたが、5年前に事業を廃止し、その後は建物の全体を居住の用に供しています。
今回、この家屋と敷地を譲渡しますが、家屋と敷地の全体について特定の居住用財産の買換えの特例の適用を受けることができますか(従前、事業用として利用していた部分も居住期間要件を満たすものとしてよろしいですか。)。
【回答要旨】
特定の居住用財産の買換えの特例の適用対象となる譲渡資産は、その居住の用に供している期間が10年以上であるものに限られていますが、この居住期間は「家屋の存する場所に居住していた期間」をいうものとされていますから、照会の場合、譲渡した家屋のうちに居住の用に供していた期間が10年未満の部分があっても、その家屋の存する場所に居住していた期間は15年であり、その家屋全体が特例の適用対象となります。
したがって、家屋と敷地の全体について特例の適用を受けることができます。
【関係法令通達】
租税特別措置法第36条の2第1項第1号
租税特別措置法施行令第24条の2第6項
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/joto/18/14.htm
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