減価償却で節税
減価償却で節税する。減価償却資産の取得価額が、10万円未満・20万円未満・30万円未満の場合の会計処理方法。

経営権の譲渡に伴う債権放棄による経済的利益の供与|法人税

[経営権の譲渡に伴う債権放棄による経済的利益の供与]に関する質疑応答事例。

質疑応答事例(国税庁)

【照会要旨】

 A社及びA社グループは、経営不振により倒産の危機にある子会社において、金融機関の追加融資が困難な状況にあって、かつ、A社も長期化する不況により資金援助ができない状況にあることから、その子会社を解散することとしました。
 ところが、甲銀行が幹事となりA社グループとともに、整理又は再建の方策を検討した結果、子会社の解散は社会的影響が大きいことから、B社にその経営権を譲渡することとしました。ただし、その経営権の譲渡に当たっては、子会社の欠損金をA社が補てんすることが条件とされていますので、A社が子会社に対して有する債権を放棄することになりますが、この債権放棄は税務上どのように取り扱われますか。

【回答要旨】

 経営権の譲渡に伴う債権放棄による経済的利益の供与は、寄附金ではなく単純損金として認められます。

(理由)

 他の企業に経営権を譲渡するような場合、譲受法人としては、その譲受け後における子会社の経営上の責任を考えて、赤字をできるだけ圧縮した上でなければ、譲渡に応じられないという条件を提示することは十分にありうることです。このため、やむを得ず子会社に対する貸付金等の一部を切り捨てたり、新たに資金を投入するなどしてある程度子会社の財政面を改善した上で譲渡するといった事例が見受けられます。
 このような貸付金等の切捨てや資金の援助については、親会社として今後発生するであろうより大きな損失を回避するためにやむを得ず行う損失の負担であると認められる場合が少なくありませんので、この損失負担を一概に単純な贈与と決めつけることは適当ではなく、常に寄附金として取り扱うことは実態に即したものとはいえないと考えられます。
 従いまして、A社が子会社の経営権の譲渡に伴い、やむを得ず債権の放棄等の損失を負担した場合に、それが今後より大きな損失の生ずることを回避するために行われたものであり、かつ、そのことが社会通念上も妥当なものとして認められるような事情にある場合には、税務上もその債権放棄は寄附金として取り扱わないことが適当と考えられます。

【関係法令通達】

 法人税基本通達9-4-1

注記
 平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

出典

国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hojin/13/27.htm

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