太陽光発電設備の系統連系に当たり支出するアクセス検討料について|法人税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
甲社は、太陽光発電設備を取得し、発電した電力を電力会社へ売電する事業を行う予定です。
太陽光発電設備により発電した電力を電力会社に供給するためには、電力会社の電気供給設備に太陽光発電設備を接続(系統連系)する必要がありますが、その接続に当たり、電力会社の側において他の顧客等に影響がないか、技術的な検討(以下「アクセス検討」といいます。)を行うことになりました。
アクセス検討の結果、電力会社の電力供給設備を新たに設置又は変更する必要がある場合には、必要となる工事の概要や工期、工事費負担金(概算額)の回答を電力会社から受けることとなります。
このアクセス検討のために電力会社へ支払った費用(以下「アクセス検討料」といいます。)については、太陽光発電設備の取得価額に含まれず、電力会社からアクセス検討の結果の回答を受けた時の一時の損金になりますか。
【回答要旨】
照会意見のとおり、アクセス検討の結果の回答を受けた時の損金の額に算入することとなります。
(理由)
アクセス検討料は、発電設備の接続(系統連系)に先立ち、電力会社が行うアクセス検討に要する費用を契約に基づき発電事業者側が負担するというものであり、アクセス検討の結果、系統連系工事を行うか否かにかかわらず、支出することとなる費用です。したがって、アクセス検討料は、電力会社によるアクセス検討という役務提供の対価であると考えられますので、その役務の提供を受けた時、すなわち、電力会社からアクセス検討の結果の回答を受けた時に損金の額に算入することになります。
(参考)
上記の系統連系工事に係る工事費負担金の税務上の取扱いについては、次の質疑応答事例を参照してください。
【関係法令通達】
法人税法第22条第3項
法人税法施行令第54条
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hojin/02/04.htm
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