緊急業務のために出社する従業員に支給するタクシー代等|源泉所得税
[緊急業務のために出社する従業員に支給するタクシー代等]に関する質疑応答事例。
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
A社では、次の場合、それぞれタクシー代やガソリン代を支給していますが、これらは給与等として課税されますか。
- (1) 緊急業務のために出勤する従業員に支給するタクシー代
- (2) 交通機関のストライキの際に自動車(自家用車)により出勤した従業員に支給する実費相当額のガソリン代
【回答要旨】
課税されません。
- (1)について
緊急業務が発生した時に出勤を命じ、それにより支給するタクシー代であれば、その費用は、使用者たる会社が負担すべき業務遂行上の費用であり、また、その給付は従業員の役務提供に対する対価という性格に欠けるか又はその性格が希薄であり、かつ、費用弁償の性格をも有すると考えられます。そのため、従業員の給与所得とすることは相当ではなく、従業員のタクシー会社への支払は、会社の負担すべき費用の立替払と認められ、会社の従業員への支払は、その立替金の精算と認められます。 - (2)について
交通機関のストライキの場合には、交通機関を利用して出勤することができないわけですから、自動車による出勤のためのガソリン代の実費相当額を会社が負担したとしても、(1)と同様、それは会社の業務遂行のための費用負担と認められます。 - (注) この場合、緊急の業務の内容は請求書などに記入し明確にしておくなどの措置が講じられていることが必要です。
【関係法令通達】
所得税法第9条第1項第4号、第5号
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/gensen/03/23.htm
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