身体障害者手帳等を交付申請中の者に対するマル優の適用|源泉所得税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
現在、身体障害者手帳の交付を申請中ですが、身体障害者手帳の交付を受ける前に預入する預貯金についてマル優の適用を受けることができますか。
【回答要旨】
障害者等の少額預金の利子所得等の非課税制度(マル優)の適用を受けようとする場合には、最初に預貯金等の預入等をする日までに、金融機関の営業所等の長に非課税貯蓄申告書を提出するとともに、身体障害者手帳等を提示して、氏名、生年月日及び住所並びに障害者等に該当する旨を告知しなければならず、また、金融機関の営業所等の長にそれらの事実について確認した旨の証印を受けなければならないこととされています(所得税法第10条)。
この身体障害者手帳等は、個別の事情により交付手続が遅延することも考えられ、一律に預入等をする日までに提示を求めることは適当でない場合もあると考えられますから、身体障害者手帳等を交付申請中の人については、預入等の際に金融機関にその旨の申出をし、住民票等を提示して、非課税貯蓄申告書を提出しておき、その身体障害者手帳等の受領後遅滞なく(遅くとも金融機関における最初の利払い開始に間に合う一定の時期までに)金融機関に身体障害者手帳等を提示した場合には、マル優の適用を受けて差し支えありません。
なお、マル優の適用を受けるためには身体障害者手帳等の提示が法令上の要件とされていますから、身体障害者手帳を受領したにもかかわらず提示しない場合や最初の利払手続開始までにその提示がない場合にはマル優の適用を受けられないことになります。
(注)
1 障害者等の少額公債の利子の非課税制度(マル特)についても同様です(租税特別措置法第4条)。
2 実務上は、一般的に、国債については最初の利払日の4営業日前まで、その他については前営業日までに身体障害者手帳等の提示がない場合には、マル優の適用を受けられないことになります。したがって、利払いが毎日行われる預貯金等については、この取扱いを受けることはできません。
【関係法令通達】
所得税法第10条第5項、租税特別措置法第4条
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/gensen/02/11.htm
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