糖尿病患者の自宅における食事療法のための食事代は医療費控除の対象にならないとした事例
[所得税法][所得控除]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1988/02/18 [所得税法][所得控除]裁決事例集 No.35 - 83頁
所得税法第73条第2項に規定する医療費とは、医師又は歯科医師による診療又は治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入その他医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるものとして政令で定めるものをいうと規定され、これを受けて所得税法施行令第207条第1号ないし第6号において、医療費たる費用が限定列挙されているところであるが、糖尿病の治療のために入院していた者が通院治療に切り替わった後も入院中と同じ食事を摂るため、医師の指導を受けて給食センターに依頼した病人食に係る食事代は、上記規定中に食事代について何ら定めがなく、また、本件食事代が医薬品の購入の対価でないことは明らかであるから、本件食事代は医療費控除の対象とならない。
昭和63年2月18日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 糖尿病患者の自宅における食事療法のための食事代は医療費控除の対象にならないとした事例
関連するカテゴリ
関連する裁決事例(所得税法>所得控除)
- 配偶者出産費の付加金は、医療費控除の対象となる医療費を補てんする保険金、損害賠償金その他これらに類するものに該当するとした事例
- 内縁の夫は所得税法第2条第1項第33号に規定する控除対象配偶者に該当しないとした事例
- 生計を一にする親族について、請求人と請求人の夫がいずれもその扶養親族として申告している場合には、所得税法施行令第219条第1号に規定するところにより、いずれの扶養親族に該当するかを判断すべきであるとした事例
- 郷里に所在する病院で出産するために要した郷里旅費は医療費控除の対象となる医療費に該当しないとした事例
- 会社員である請求人所有の自動車は雑損控除の対象となる「生活に通常必要な動産」には当たらないとした事例
- 居宅サービス計画に医療系サービスが伴わない場合の居宅サービスの対価は医療費控除の対象とはならないとした事例
- 配偶者名義で支払われた義援金について、確定申告書の提出後に発行された当該義援金に係る受領証等からみて寄付金控除の適用が認められるとした事例
- 糖尿病患者の自宅における食事療法のための食事代は医療費控除の対象にならないとした事例
- 特別養護老人ホームの措置費の一部負担金は医療費控除の対象となる医療費に該当しないとした事例
- 共有建物を分割した場合の取壊しによる損害は雑損控除の対象となる災害による損失に該当しないとした事例
- 特別養護老人ホームへの入所に伴い、市に対して支払った老人福祉法の規定に基づく措置費徴収金は、医療費控除の対象にならないとされた事例
- 不動産売買仲介者に現金等を不法に領得されたことによる損失は詐欺による損失であるとして、雑損控除の対象とはならないとした事例
- 請求人の有する所得税法第2条第1項第29号に規定する特別障害者である扶養親族は、当該請求人と「同居を常況としている者」に当たらないので、租税特別措置法第41条の16第1項に規定する同居の特別障害者に係る扶養控除の特例の適用は認められないとした事例
- 扶養控除に関する事項を記載した損失申告書を提出したことによって扶養親族の所属を選択したものとした事例
- 山林の譲渡代金は横領されたものではないから所得税法第72条の雑損控除の対象にはならないとした事例
- 身体障害者更生施設への入所に係る利用者の費用負担として支払った利用者負担金は医療費控除の対象とはならないとした事例
- マンション工事業者による隣接土地の堀削と集中降雨が原因で生じた居宅に係る災害損失について雑損控除を適用した事例
- 既に妻の扶養親族となっている子らについて、国税通則法第23条第1項に基づく更正の請求によって、請求人の扶養親族に変更することはできないとした事例
- アスベストの除去費用は、人為による異常な災害とみることはできないとした事例
- 請求人が代表取締役である法人の従業員が、請求人の定期預金の一部を払い戻し、費消したことは横領に当たらず、その損害は雑損控除の対象となる損失に該当しないとした事例
※最大20件まで表示
税法別に税務訴訟事例を調べる
当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨と裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。