建物の居住用部分と非居住用部分との区分割合について原処分庁の主張を退けた事例
[租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][居住用財産の譲渡所得の特別控除]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1981/10/15 [租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][居住用財産の譲渡所得の特別控除]裁決事例集 No.23 - 238頁
本件家屋の居住用部分と非居住用部分との区分割合につき、原処分庁は、居住用部分は3分の1にすぎないと認定したが、本件家屋の使用状況からみると、非居住用部分と認められるのは物置、土間の一部だけで、居住用部分の占める割合は82.2パーセントと認められるから、この割合により居住用部分に係る譲渡所得の金額を算出し、これにつき租税特別措置法(昭和53年法律第11号による改正前のもの)第35条に規定する居住用財産の譲渡所得の特別控除を認めるのが相当である。
昭和56年10月15日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 建物の居住用部分と非居住用部分との区分割合について原処分庁の主張を退けた事例
関連するカテゴリ
関連する裁決事例(租税特別措置法>所得税法の特例>譲渡所得の特例>居住用財産の譲渡所得の特別控除)
- 請求人の譲渡した家屋及びその敷地は、病気の老母の看護のために居住していたとする請求人の主張を排斥して、居住用財産とは認められないから租税特別措置法第35条の特例を適用することはできないとした事例
- 本件旧家屋と新家屋の水道と電気の使用量の状況、ガス会社との供給契約の終了時期や電話の移設の状況等から判断すると、本件の課税の特例が適用される期限を徒過した以後に本件譲渡が行われているものと認められるとして、居住用財産の課税の特例は適用されないとした事例
- 空家の期間が1年を超える居住用家屋の譲渡について租税特別措置法第35条の規定を適用できないとした事例
- 譲渡した土地上に存する2棟の家屋は独立しており、租税特別措置法第35条第1項に規定する特例対象土地は、家屋の建築面積に近似する床面積で按分した居住用家屋の敷地部分に限られるとした事例
- 転勤に伴って賃貸した家屋をその後居住の用に供さないで譲渡した当該譲渡所得について租税特別措置法第35条第1項の規定の適用は認められないとした事例
- 譲渡した土地及び建物は、請求人の生活の本拠ではなく、居住用財産の譲渡とは認められず、請求人が住民票を異動したことは、特例の適用を受けるための事実を仮装するために行ったものであるから、重加算税の賦課決定処分は適法であるとした事例
- 請求人が相続により取得した甲建物及び本件宅地は、同人が取得後一度も居住しないままに譲渡しており、また、乙建物等は買主が取得後すぐに取り壊していることに加え、本件土地の売買価額の清算条項の土地清算単価に宅地の面積を乗じた価額は売買代金に一致していること等から、譲渡対価はすべて宅地の対価と認められ、居住用財産の課税の特例は適用されないとした事例
- 夫婦が隣接して各自所有していた不動産の一方は居住用財産に当たらないとした事例
- 本件家屋は同一世帯に属する長男及び義母等の居住の用に供されていたが、請求人は、本件家屋を相続により取得してから一度も居住しないまま譲渡しているので、本件譲渡は居住用財産の譲渡に当たらないとした事例
- 譲渡土地1,567平方メートルのうちゲートボール場として使用されていた397平方メートルは、居住用家屋の敷地に該当しないので、この部分の譲渡については、租税特別措置法第35条の適用がないとした事例
- 居住の用に供していた建物が法人の所有である場合には、その敷地の譲渡について居住用財産を譲渡した場合の課税の特例の適用はないとした事例
- 居住用家屋の一部を取り壊し、その取壊し部分の敷地の用に供されていた土地の譲渡に係る譲渡所得について、租税特別措置法第35条を適用することができないとした事例(平成22年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分・一部取消し・平成26年2月17日裁決)
- 優良再開発建築物整備事業における譲渡契約の締結日は、当該事業の事業計画の同意書を作成、提出した日であるとして、居住用財産の譲渡所得の特別控除及び居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例の適用を認めた事例
- 被相続人が所有していた建物が火災で焼失した後に当該建物の敷地を相続により取得し、当該敷地をその後に譲渡した場合、相続人は、当該建物の所有者として居住の用に供していた事実は認められず、3,000万円特別控除の対象となる居住用財産の譲渡には該当しないとした事例
- 譲渡物件は居宅新築のための仮住まいと認められ、譲渡所得について租税特別措置法第35条の規定による特別控除はできず、また、居住期間を偽った住民票の添付は重加算税の対象になるとした事例
- 居住の用に供している一構えの家屋の一部を譲渡した場合において、譲渡した部分以外の部分が機能的にみて独立した居住用家屋と認められる場合には、居住用家屋の譲渡には該当しないとした事例
- 家屋の建築確認を受けた後に取得した当該家屋の敷地と地続きの土地につき、租税特別措置法第36条の2第1項に規定する買換資産に該当するとした事例
- 居住用土地建物及び非居住用土地建物と一体で利用されていた私道を譲渡した場合において、当該私道の面積のうち租税特別措置法第35条に規定する特例の適用がある部分は、居住用土地及び非居住用土地の各面積を基にあん分により求めた面積とすることが相当であるとした事例(平成24年分の所得税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分及び過少申告加算税の賦課決定処分・一部取消し・平成27年1月23日裁決)
- 家屋に係る居住用財産の特別控除不足額をその家屋の敷地の所有者である叔母の譲渡所得金額から控除することはできないとした事例
- 譲渡した宅地の一部分は租税特別措置法第35条第1項の規定の適用のない非居住用部分であるとの原処分庁の主張を退けた事例
※最大20件まで表示
税法別に税務訴訟事例を調べる
当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨と裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。