台風により被害を受けた宅地の擁壁工事の費用の額は、雑損控除の対象とされている「原状回復のための支出」に当たるとした事例
[所得税法][所得控除]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1995/10/31 [所得税法][所得控除]原処分庁は、台風により被害を受けた本件宅地の擁壁の工事費用の額については、原状回復のための費用と資本的支出とに明確に区分できない旨主張するが、本件復旧事業は、本件宅地と一体である市道に係る擁壁の復旧事業と同様の形状、材質により行われたことが認められ、当該復旧事業は、位置、形状、寸法、材質を変えずに原形復旧するものであることから、請求人が支出した本件宅地の擁壁工事費用の額は、その全額が原状回復のために支出したものであって、資本的支出の額はないとみるのが相当である。
平成7年10月31日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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