第20条 《相次相続控除》関係|相続税法
基本通達(国税庁)
(相続を放棄した者等の相次相続控除)
20−1 相続を放棄した者及び相続権を失った者については、たとえその者について遺贈により取得した財産がある場合においても、相次相続控除の規定は適用されないのであるから留意する。
(「相続税の課税価格に算入される部分」等の意義)
20−2 法第20条第1号及び第2号に規定する「相続税の課税価格に算入される部分」及び「相続税の課税価格計算の基礎に算入された部分」とは、債務控除をした後の金額をいうものとする。(平15課資2−1改正)
(相次相続控除の算式)
20−3 法第20条に規定する相次相続控除額の算出方法を算式で示すと、次に掲げるとおりであるから留意する。(昭57直資2−177、平15課資2−1、平16課資2−6改正)
(注) 算式中の符号は、次のとおりである。
Aは、第二次相続に係る被相続人が第一次相続により取得した財産(当該第一次相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で相続時精算課税の適用を受けるものを含む。)につき課せられた相続税額(相続時精算課税の適用を受ける財産につき課せられた贈与税があるときは、当該課せられた贈与税の税額(法第21条の8の規定による控除前の税額とし、延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税に相当する税額を除く。)を控除した後の金額をいう。)
Bは、第2次相続に係る被相続人が第1次相続により取得した財産(当該第1次相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で相続時精算課税の適用を受けるものを含む。)の価額(債務控除をした後の金額)
Cは、第2次相続により相続人及び受遺者の全員が取得した財産(当該相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で相続時精算課税の適用を受けるものを含む。)の価額(債務控除をした後の金額)
Dは、第2次相続により当該控除対象者が取得した財産(当該相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で相続時精算課税の適用を受けるものを含む。)の価額(債務控除をした後の金額)
Eは、第1次相続開始の時から第2次相続開始の時までの期間に相当する年数(1年未満の端数は切捨て)
(第2次相続に係る被相続人の範囲)
20−4 法第20条の規定は、第2次相続に係る被相続人がその相続の開始前10年以内に開始した相続(被相続人からの相続人に対する遺贈を含む。)によって取得した財産(当該相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で相続時精算課税の適用を受けるものを含む。)につき課せられた相続税額について適用があるのであって、第2次相続に係る被相続人の被相続人が納付した相続税額については適用がないのであるから留意する。(平15課資2−1改正)
第20条の2 《在外財産に対する相続税額の控除》関係(邦貨換算)
20の2−1 法第20条の2の規定による控除税額は、法施行地外にある財産について、その地の法令により課された相続税に相当する税額を、その納付すべき日における対顧客直物電信売相場により邦貨に換算した金額によるものとする。ただし、送金が著しく遅延して行われる場合を除き、国内から送金する日の対顧客直物電信売相場によることができるものとする。(昭57直資2−177、平11課資2−251、平15課資2−1改正)
(「当該財産の価額」等の意義)
20の2−2 法第20条の2に規定する「当該財産の価額」とは同条に規定する相続又は遺贈により取得した法施行地外にある財産の価額の合計額から当該財産に係る債務の金額を控除した額をいい、「課税価格計算の基礎に算入された部分」とは債務控除をした後の金額をいうものとする。(昭和46直審(資)6、平15課資2−1改正)
20の2−3 (削除)(平18課資2−2)
(相続税の税額控除等の順序)
20の2−4 法第19条から第20条の2までの規定による相続税の税額控除等の順序は、次によるものであるから留意する。(昭和41直審(資)5、昭和42直審(資)5、昭和47直審2−130、平15課資2−1改正)
(1) 法第19条第1項の規定により控除される贈与税額控除
(2) 配偶者に対する相続税額の軽減
(3) 未成年者控除
(4) 障害者控除
(5) 相次相続控除
(6) 在外財産に対する相続税額の控除
(注) 先順位の税額控除をして、相続税額が零となる場合又は当該税額控除の金額が控除しきれない場合は、後順位の税額控除をすることなく、その者の納付すべき相続税額はないものとなる。
出典
国税庁ホームページ http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/sisan/sozoku2/01.htm
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