No.2109 新築家屋等を非業務用から業務用に転用した場合の減価償却|所得税

[No.2109 新築家屋等を非業務用から業務用に転用した場合の減価償却]に関するタックスアンサー。

タックスアンサー(国税庁)

[平成27年4月1日現在法令等]

家屋や自動車のように使用や期間の経過により減価する資産で、不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務の用に供していないもの(以下「非業務用資産」といいます。)を、これらの所得を生ずべき業務の用に供した場合の減価償却費の計算は、まず、非業務用資産として使用していた期間における「減価の額」の計算を行い、この「減価の額」をその資産の取得価額から控除した金額(以下「未償却残高相当額」といいます。)をその業務の用に供した日におけるその資産の未償却残高とします。
次に、この未償却残高を基礎として、その業務の用に供した後の減価償却費の計算を一般の場合と同様に行います。

1 業務の用に供した日における未償却残高相当額の計算

その資産の取得価額から、その資産と同種の減価償却資産に係る耐用年数に1.5を乗じて計算した年数により旧定額法に準じて計算した金額に、その資産の業務の用に供されていなかった期間に係る年数を乗じて計算した金額を控除した金額です。

【計算式】
  1. ※1 業務の用に供されていなかった期間に係る年数に1年未満の端数があるときは、6月以上の端数は1年とし、6月に満たない端数は切り捨てます。
  2. ※2 1.5 倍に相当する年数に1年未満の端数があるときは、1年未満の端数は切り捨てます。

(注)

  1. 非業務用資産の減価の額の計算は、旧定額法によることに留意してください。
    また、非業務用資産の減価の額に係る計算においては、所得税法施行令第134 条第2項((減価償却費の償却累積額による償却費の特例))の適用はありません。
    なお、減価の額の累積額が取得価額の95%に相当する金額に達した非業務用資産を業務の用に供した場合は、平成20年分以後において所得税法施行令第134条第2項の規定に従い、減価償却費を計算することになります。
  2. 昭和27年12月31日以前に取得した資産を業務の用に供した場合は、昭和28年1月1日現在における価額として同日におけるその資産の現況に応じ、同日においてその資産につき相続税及び贈与税の課税標準の計算に用いるべきものとして国税庁長官が定めて公表した方法により計算した価額(いわゆる相続税評価額)と、昭和28年1月1日以後に支出した設備費、改良費などの資本的支出の合計額(取得価額)を基にして業務の用に供した日における未償却残高を次の計算式で計算します。
    ただし、の価額については、その資産の取得価額と昭和27年12月31日までに支出した設備費、改良費の合計額から昭和28年1月1日までの減価の額の累積額を控除した金額が昭和28年1月1日における相続税評価額より多いことが証明された場合は、その額となります。
    【計算式】
  1. ※1 業務の用に供されていなかった期間に係る年数に1年未満の端数があるときは、6月以上の端数は1年とし、6月に満たない端数は切り捨てます。
  2. ※2 1.5倍に相当する年数に1年未満の端数があるときは、1年未満の端数は切り捨てます。

2 業務の用に供した後の減価償却費の計算

(1) 減価償却資産の償却方法

業務用期間における減価償却資産の償却の方法は、その資産の取得年月日(非業務用から業務用に転用した日ではありません。)により、次表のとおり異なります。

取得年月日建物建物以外の一般的な有形減価償却資産
平成10年3月31日以前旧定額法
又は
旧定率法
旧定額法又は旧定率法
平成10年4月1日から
平成19年3月31日まで
旧定額法旧定額法又は旧定率法
平成19年4月1日以後定額法定額法又は定率法
(2) 減価償却資産についての償却費の計算

上記1で計算したその業務の用に供した日におけるその資産の未償却残高相当額を基に減価償却費の計算を行います。計算方法については、コード2105 旧定額法と旧定率法による減価償却(平成19年3月31日以前に取得した場合)及びコード2106 定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)を参照してください。

(所法38、49、所令85、120、128、132、135、136)

参考:関連コード


Q 新築した建物を非業務用から業務用に転用した場合の減価償却費の具体的な計算

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出典

国税庁ホームページ http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2109.htm

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