No.6509 簡易課税制度の事業区分 |消費税
タックスアンサー(国税庁)
[平成27年4月1日現在法令等]
簡易課税制度においては、事業形態により、第一種から第六種までの6つの事業に区分し、それぞれの事業の課税売上高に対し、第一種事業については90%、第二種事業については80%、第三種事業については70%、第四種事業については60%、第五種事業については50%、第六種事業については40%(注)のみなし仕入率を適用して仕入控除税額を計算します。
みなし仕入率の適用を受けるそれぞれの事業の意義は、次のとおりです。
事業区分 | みなし仕入率 | 該当する事業 |
---|---|---|
第一種事業 | 90% | 卸売業(他の者から購入した商品をその性質、形状を変更しないで他の事業者に対して販売する事業)をいいます。 |
第二種事業 | 80% | 小売業(他の者から購入した商品をその性質、形状を変更しないで販売する事業で第一種事業以外のもの)をいいます。 |
第三種事業 | 70% | 農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業(製造小売業を含みます。)、電気業、ガス業、熱供給業及び水道業をいい、第一種事業、第二種事業に該当するもの及び加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を除きます。 |
第四種事業 | 60% | 第一種事業、第二種事業、第三種事業、第五種事業及び第六種事業以外の事業をいい、具体的には、飲食店業などです。 なお、第三種事業から除かれる加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業も第四種事業となります。 |
第五種事業 | 50% | 運輸通信業、金融・保険業(注)、サービス業(飲食店業に該当する事業を除きます。)をいい、第一種事業から第三種事業までの事業に該当する事業を除きます。 |
第六種事業 | 40% | 不動産業(注) |
(注) 平成27年4月1日以後に開始する課税期間から、簡易課税制度のみなし仕入れ率について、従前の第四種事業のうち、金融業及び保険業を第五種事業とし、そのみなし仕入率を50%(従前60%)とするとともに、従前の第五種事業のうち、不動産業を第六種事業とし、そのみなし仕入率を40%(従前50%)とすることとされました。
詳しくは、「消費税法令の改正等のお知らせ(平成26年4月)」(平成27年4月改訂)(PDF/2,712KB)をご参照ください。
なお、事業区分の判定に当たっては、次の点に留意してください。
(1) 事業区分
事業者が行う事業が第一種事業から第六種事業までのいずれに該当するかの判定は、原則として、その事業者が行う課税資産の譲渡等ごとに行います。
(2) 第一種事業
消費者から購入した商品を品質又は形状を変更しないで他の事業者に販売する事業も卸売業に該当することになります。また、業務用に消費される商品の販売(業務用小売)であっても事業者に対する販売であることが帳簿、書類等で明らかであれば卸売業に該当することになります。
(3) 第二種事業
食料品小売店が他から購入した食料品を、その小売店舗において、仕入商品に軽微な加工をして販売する場合で、加工前の食料品の販売店舗において一般的に行われると認められるもので、当該加工後の商品が当該加工前の商品と同一の店舗において販売されるものについては、加工後の商品の販売についても第二種事業に該当するものとして差し支えありません。
(4) 第三種事業
第三種事業は、おおむね日本標準産業分類の大分類に掲げる分類を基礎として判定します。なお、次の事業は、第三種事業に該当するものとして取り扱われます。
- イ 自己の計算において原材料等を購入し、これをあらかじめ指示した条件に従って下請加工させて完成品とする、いわゆる製造問屋
- ロ 自己が請け負った建設工事の全部を下請に施工させる建設工事の元請
- ハ 天然水を採取して瓶詰等して人の飲用に販売する事業
- ニ 新聞・書籍等の発行、出版を行う事業
(5) 第五種事業
第五種事業も、第一種事業から第三種事業以外の事業とされる事業を対象として、おおむね日本標準産業分類の大分類に掲げる分類を基礎として判定します。
なお、日本標準産業分類の大分類の区分が運輸通信業、金融・保険業、サービス業に該当するものは、「加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業」であっても、第五種事業に該当します。
また、サービス業から除くこととされている「飲食店業に該当するもの」とは、例えば次のようなものをいいます。
- イ ホテル内にある宴会場、レストラン、バー等のように、そのホテルの宿泊者以外の者でも利用でき、その場で料金の精算をすることもできるようになっている施設での飲食物の提供
- ロ 宿泊者に対する飲食物の提供で、宿泊サービスとセットの夕食等の提供時に宿泊者の注文に応じて行う特別料理、飲料等の提供や客室内に冷蔵庫を設置して行う飲料等の提供のように、料金体系上も宿泊に係る料金と区分されており、料金の精算時に宿泊料と区分して領収されるもの
なお、例えば、「一泊二食付で2万円」というように、食事代込みで宿泊料金が定められている場合は、その料金の全額が第五種事業の対価となります。
(6) 第六種事業
第六種事業は、日本標準産業分類の大分類の区分が不動産業に該当するものをいいます。
(7) 第四種事業
事業者が自己において使用していた固定資産の譲渡を行う事業は、第四種事業に該当することになります。
(消法37、消令57、消基通13-2-1〜9)
- Q1 廃材(品)、加工くず等の売却収入
- Q2 固定資産等の売却収入の事業区分
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- No.6475 使用人の出向・人材派遣など
- No.6491 免税事業者が課税事業者となったとき
- No.6363 値引き、返品、割戻しなどを行った場合の税額の調整(仕入れに係る対価の返還等)
- No.6909 税抜経理と税込経理の選択適用(個人の場合)
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- No.6615 確定申告書等に添付することとなる書類
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- No.6501 納税義務の免除
- No.6153 役務の提供の具体例
- No.6121 納税義務者
- No.6253 キャンセル料
- No.6925 消費税等と印紙税
- No.6205 非課税と免税の違い
- No.6479 共同行事負担金
- No.6417 課税売上割合に準ずる割合
- No.6245 有価証券の先物取引
出典
国税庁ホームページ http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6509.htm
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