No.2728 退職所得の収入金額の収入すべき時期|源泉所得税
タックスアンサー(国税庁)
[平成27年4月1日現在法令等]
退職手当がいつの年分の所得となるかは、その退職手当の収入すべきことが確定した日がいつであるかにより判定します。
1 一般的には・・・
退職手当の支給の基因となった退職の日です。次の退職手当については、それぞれ次に掲げる日となります。
2 役員に支給される退職手当等
退職手当の支給について株主総会その他正当な権限がある機関の決議を要するものは、その役員の退職後その決議があった日。ただし、株主総会等で支給金額が具体的に定められていない場合には、支給金額が具体的に定められた日によります。
3 退職給与規程の改訂による差額に相当する退職手当等
その支給日が定められているものはその支給日。支給日が定められていないものは、改訂の効力が生じた日となります。
4 退職手当等とみなされる一時金
一時金の支給の基礎となる法令、契約、規程又は規約により定められた給付事由が生じた日
5 引き続き勤務する者に支払われるもので退職手当等とされるもの
- (1) 役員であった勤続期間に対するものについては、上記2の決議があった日又は支給額が具体的に定められた日
- (2) 使用人であった勤続期間に対するものについては、それぞれ次に掲げる日
- イ 退職給与規程等の制定又は改正等に伴う退職手当等・・・その支給を受けた日
- ロ 役員昇格に伴う退職手当等・・・使用人から役員になった日
- ハ 執行役員就任に伴う退職手当等・・・使用人から執行役員になった日
- ニ 退職給与規程等の制定又は改正によりその制定又は改正の時に既に役員に就任している人全員に支払う退職手当等・・・退職給与規程の制定又は改正の日
- ホ 定年再雇用に伴う退職手当等・・・定年に達した日
- ヘ 定年の延長により旧定年に達した人に支給する退職手当等・・・旧定年に達した日
- ト 法人の解散後も引き続き清算事務に従事する人に支給する退職手当等・・・法人の解散の日
6 年金に代えて支払われる一時金で退職手当等とされる場合
退職手当等とされるものの給付事由が生じた日。ただし、退職の日以後その退職に基因する退職手当の支払を既に受けている人に一時金が支払われる場合には、その退職手当等のうち最初に支払われたものの支給期の属する年分の退職所得となります。
なお、確定拠出年金法の規定に基づき支給される一時金の場合は、最初に支払われた退職手当があったとしても、確定拠出年金法の規定により定められた給付事由が生じた日が収入すべき日となり、最初に支払われたものの支給期の属する年分にはなりません。
7 一の勤務先の退職により2以上の退職手当等の支払を受ける場合
勤務先を退職することにより、その勤務先から退職手当の支払を受けるほか、共済組合等
からも退職一時金を受けることとなる場合や退職により退職手当の支払を受けた人が、その後退職給与規程の改訂等により退職手当の差額の支払を受けることとなる場合があります。
このように、一の勤務先を退職することによって2以上の退職手当等の支払を受ける権利を有することとなり、退職手当等が年を異にして支払われる場合には、2以上の退職手当等のうち、最初に支払を受けるべき日が収入すべき日となります。
(所令77、所基通30-4、31-1、36-10、36-11)
参考: 関連コード
- 2725 退職所得となるもの
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出典
国税庁ホームページ http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2728.htm
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