譲渡所得(総合課税)で節税
譲渡所得(総合課税)で節税する。譲渡所得の特別控除、5年超の保有で所得が半分、生活用動産の譲渡、事業用の自動車の譲渡、損益通算について。

外貨建預貯金の預入及び払出に係る為替差損益の取扱い|所得税

[外貨建預貯金の預入及び払出に係る為替差損益の取扱い]に関する質疑応答事例。

質疑応答事例(国税庁)

【照会要旨】

 A銀行に米ドル建で預け入れていた定期預金(以下「本件預金」といいます。)1万ドルが満期となったため、満期日に全額を払い出し、同日、本件預金の元本部分1万ドルをB銀行に預け入れました。この場合、B銀行に預け入れた時点で本件預金の元本部分に係る為替差益を所得として認識する必要はありますか。

  • 預入時のレート・・・1ドル=100円(円からドルへの交換と本件預金の預入は同日)
  • 払出時のレート・・・1ドル=110円
  • 為替差益・・・(110円−100円)×1万ドル=10万円

【回答要旨】

 為替差益を認識する必要はありません。

 外貨建取引とは、外国通貨で支払が行われる資産の販売及び購入、役務の提供、金銭の貸付け及び借入れその他の取引をいい、居住者が外貨建取引を行った場合には、その外貨建取引の金額の円換算額はその外貨建取引を行った時における外国為替の売買相場により換算した金額として、その者の各年分の各種所得の金額を計算するものとされています(所得税法第57条の3第1項)。
 ただし、外国通貨で表示された預貯金を受け入れる金融機関を相手方とする当該預貯金に関する契約に基づき預入が行われる当該預貯金の元本に係る金銭により引き続き同一の金融機関に同一の外国通貨で行われる預貯金の預入は、上記の外貨建取引には該当しないものとされています(所得税法施行令第167条の6第2項)。
 したがって、外貨建預貯金として預け入れていた元本部分の金銭につき、同一の金融機関に、同一の外国通貨で、継続して預け入れる場合の預貯金の預入については、外貨建取引に該当しないこととされていますので、その元本部分に係る為替差損益が認識されることはありません。
 この所得税法施行令第167条の6第2項の規定は、外貨建預貯金の預入及び払出が行われたとしても、その元本部分に関しては、同一の外国通貨で預入及び払出が行われる限り、その金額に増減はなく、実質的には外国通貨を保有し続けている場合と変わりはなく、このような外貨の保有状態に実質的な変化がない外貨建預貯金の預入及び払出については、その都度これらを外貨建取引とすることにより為替差損益が認識されることは実情に即さないものであると考えられることから、所得税法第57条の3第1項でいう外貨建取引からは除かれることを明らかにした例示規定であると解されます。
 このようなことを踏まえると、本件預金の預入及び払出は、他の金融機関へ預け入れる場合であるとしても、同一の外国通貨で行われる限り、その預入・払出は所得税法施行令第167条の6第2項でいう外国通貨で行われる預貯金の預入に類するものと解され、所得税法第57条の3第1項の外貨建取引に該当しない、すなわち、為替差損益を認識しないとすることが相当と考えられます。

【関係法令通達】

 所得税法第57条の3、所得税法施行令第167条の6

注記
 平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

出典

国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shotoku/02/39.htm

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