底地部分と借地権部分の分割申告を認めることの可否｜譲渡所得
[底地部分と借地権部分の分割申告を認めることの可否]に関する質疑応答事例。
質疑応答事例（国税庁）
【照会要旨】
1 甲は、丙に貸付けている土地を、更地にして引渡すことを条件に、乙に10億円で売渡す旨の契約を締結しました。
2 甲は丙に立退きを要求しましたが丙がこれに応じないため、土地の引渡しは行われていません。
3 甲は、上記土地の譲渡について、底地部分のみを底地割合により4億円で譲渡したものとして、契約ベースにより申告しました。借地権部分は、丙が立ち退きがないため取得してないとの理由で申告していませんが、このような申告は認められますか。
【回答要旨】
分割した申告は認められません。一つの契約に基づく譲渡については、収入することが確定した一の年分の所得として課税されることになるため、部分的に契約ベース、引渡ベースを適用することは認められません。
なお、契約した年分の所得として申告できるかどうかは、同年中に契約の効力が発生しているかどうかによります。
【関係法令通達】
所得税法第33条、第36条
所得税基本通達36-12
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/joto/04/01.htm
関連する質疑応答事例（譲渡所得）
- 租税特別措置法第36条の2第1項に規定する買換資産の範囲
- 媒介契約を解除したことに伴い支払う費用償還金等と譲渡費用
- 土地譲渡類似株式等の譲渡に該当するかどうかの判定と土地保有会社の株式
- 文化財保護法により史跡として指定された土地の上に存する立木又は耕作権を譲渡した場合
- 底地部分と借地権部分の分割申告を認めることの可否
- 買取りの申出を受けた者から収用対象資産を相続により取得した者の「買取りの申出のあった日」
- 自動車保管場所の補償として支払われる建物移転補償金と収用等の特例
- 連帯保証債務に係る債務控除と保証債務の特例
- ゴルフ会員権を譲渡した場合の取得費及び譲渡費用
- 私道になっていた土地が残地として買収された場合
- 収用等の場合の特別控除と課税の繰延べの関係
- 長期間保有していた土地に区画形質の変更を加えて譲渡した場合の所得計算
- 預託金制ゴルフクラブを退会し預託金の償還を受けた場合
- 自ら開発許可を受けた上で土地を譲渡する場合(12号)
- 前年中に建物を取り壊している場合の土地の買取りと一組法
- 保証債務を履行するために2つの資産を譲渡した場合
- 減価補償金を交付すべきこととなる土地区画整理事業において公共施設用地の買取りの対価と換地処分に伴う建物移転補償金を取得した場合
- イギリスから帰国した居住者がイギリス国内で居住の用に供していた資産を譲渡した場合
- 交換により取得した資産を代替資産とすることの可否
- 土地等の使用に伴う損失の補償金を対価補償金とみなす場合
項目別に質疑応答事例を調べる
当コンテンツは、国税庁ホームページ利用規約に基づき、国税庁：質疑応答事例のデータを利用して作成されています。