減価償却で節税
減価償却で節税する。減価償却資産の取得価額が、10万円未満・20万円未満・30万円未満の場合の会計処理方法。

私的整理手続により弁済期限を延長した金銭債権に係る貸倒引当金の取扱い|法人税

[私的整理手続により弁済期限を延長した金銭債権に係る貸倒引当金の取扱い]に関する質疑応答事例。

質疑応答事例(国税庁)

【照会要旨】

 甲社は、この数年間業績不振が続いており、債務超過の状態に陥ったことから、今般、中小企業再生支援協議会の支援を受けて再生計画を策定し、C銀行を含む全金融債権者がこの再生計画に同意して負債整理を行うこととなりました。この再生計画は、甲社の大口債権者であるA銀行とB銀行が、同一の基準により債権放棄を行い、少額債権者であるC銀行は、債権放棄を行わず甲社との契約に基づき甲社に対する既存の貸付金の弁済期日を15年先に延長し、かつ、弁済期日に一括弁済する旨の条件変更を行うといった内容です。
 このような状況からC銀行においては、甲社に対する貸付金について法人税法第52条第1項に規定する個別評価金銭債権に係る貸倒引当金の計上を考えていますが、上記のような再生計画に基づく契約は、法人税法施行規則第25条の2の「行政機関、金融機関その他第三者のあっせんによる当事者間の協議により締結された契約でその内容が合理的な基準により債務者の負債整理を定めているもの」に該当し、個別評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入事由が生じていると解して差し支えありませんか。

【回答要旨】

 照会意見のとおりに解して差し支えありません。

(理由)

  • 1 法人(中小法人、銀行、保険会社等一定の法人に限ります。)が有する金銭債権について、その債務者につき生じた更生計画認可の決定等の「特定事由」に基づき、その弁済期限の延長等(弁済猶予、分割払)が行われた場合には、その金銭債権の額のうち特定事由が生じた日の属する事業年度終了の日の翌日から5年を経過する日までに弁済を受けることとなっている金額以外の金額、すなわち6年目以降に弁済される金額(担保等での取立見込額を除きます。)について、個別評価金銭債権に係る貸倒引当金勘定へ繰り入れることにより損金の額に算入することができます(法法52、法令96一)。
  • 2 このいわゆる長期棚上げ債権に係る貸倒引当金の繰入事由(特定事由)には、法令の規定によらない整理手続によるものとして、「債権者集会の協議決定で合理的な基準により債務者の負債整理を定めているもの」及び「行政機関、金融機関その他第三者のあっせんによる当事者間の協議により締結された契約でその内容がに準ずるもの」が掲げられています(法令96一ニ、法規25の2)。
  • 3 照会の再生計画に基づくC銀行と甲社との契約は、債務超過の状態にある甲社(債務者)が第三者である中小企業再生支援協議会の支援を受けて策定した再生計画に基づき締結された契約であり、その内容が全金融債権者が同意した再生計画に基づき負債整理を行うものであることから、債権額の多寡等に応じ、A銀行及びB銀行のように債権放棄を行った大口債権者が存在する一方で、C銀行のような少額債権者が債権放棄を行わず弁済期限の延長を行う場合についても、法人税法施行規則第25条の2の「行政機関、金融機関その他第三者のあっせんによる当事者間の協議により締結された契約でその内容が合理的な基準により債務者の負債整理を定めているもの」に該当すると解され、個別評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入事由が生じていることとなります。

【関係法令通達】

法人税法第52条第1項
法人税法施行令第96条第1項第1号
法人税法施行規則第25条の2

注記
 平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

出典

国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hojin/09/03.htm

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