定期預金の景品として交付する宝くじ|源泉所得税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
A銀行では、「宝くじ付定期預金」を契約した顧客に対し景品として宝くじを交付することとしています。この宝くじは預貯金の利子として源泉徴収をする必要があるのでしょうか。
(宝くじ付定期預金景品規定の概要)
- 1 取扱期間:本年1月4日〜翌年3月31日
- 2 預入期間:3年
- 3 利率:預け入れ時の店頭表示利率
- 4 宝くじの種類と交付枚数
コース名 預入金額 交付頻度及び枚数 100万円コース 100万円以上 200万円未満 年1回 年末ジャンボ宝くじ 5枚 200万円コース 200万円以上 300万円未満 年1回 年末ジャンボ宝くじ10枚 300万円コース 300万円以上 400万円未満 年1回 年末ジャンボ宝くじ15枚 400万円コース 400万円以上 500万円未満 年1回 年末ジャンボ宝くじ20枚 500万円コース 500万円以上 600万円未満 年1回 年末ジャンボ宝くじ25枚 - 5 宝くじの交付基準
預入後3年内の基準日(各年10月31日)現在において当初預金残高を有している者に交付する。
【回答要旨】
預貯金の利子として源泉徴収を要します。
照会の場合は、「宝くじ付定期預金景品規定」において、宝くじ付定期預金を各年の基準日まで継続することに対して宝くじを交付することを約していることからすれば、交付される宝くじには預金の受入に対して行う反対給付としての性質が認められます。
また、この宝くじは、次のとおり、「宝くじ付定期預金景品規定」に基づき、預入金額及び預入期間に応じて交付されるものであり、元本の使用の対価と認められますので、預貯金の利子に該当することとなります(所得税法第23条)。
- 預入金額が100万円以上200万円未満の場合には5枚というように、交付する宝くじの枚数に対して元本に幅があり、元本に完全に比例するものとはなっていませんが、交付する宝くじは預入金額100万円を単位として交付する宝くじの枚数を定めており、預入金額に応じて支払うものと認められること。
- 宝くじの交付基準日を預入日の1年後とはしておらず、宝くじの交付は預入期間に対して完全に比例するものとはなっていませんが、3年間預金を継続することを前提として1年に1回預金者に宝くじを交付するものであり、預入期間に応じて支払うものと認められること。
なお、金銭以外の物又は権利その他経済的な利益をもって収入する場合の収入金額とすべき金額は、その利益を享受する時における価額(いわゆる時価)とされており(所得税法第36条)、交付する年末ジャンボ宝くじは売りさばき所において1枚300円で発売されていますので、その発売価額を基礎として収入金額を計算することとなります。
【関係法令通達】
所得税法第23条、第36条
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/gensen/02/14.htm
関連する質疑応答事例(源泉所得税)
- 法人でない労働組合が支払を受ける利子の課税関係
- カフェテリアプランによる旅行費用等の補助を受けた場合
- 短期滞在者免税の要件である滞在日数の計算
- 絵画等の賃貸料
- 株主代表訴訟に係る弁護士費用等の負担
- 破産管財人報酬
- 金融機関の貸出債権に係るローン・パーティシペーションの取扱い
- 身体障害者手帳等を交付申請中の者に対するマル優の適用
- 非居住者の有する土地等を収用する場合
- 国外で採用した非居住者に国外で支払う契約金
- アルバイトに支給する通勤手当の非課税限度額
- 書道家に支払う卒業証書の氏名書き料
- 契約改訂により2年を超えることとなった場合の交換教授免税(日米租税条約)
- 時間外勤務が深夜に及ぶ場合のホテル代
- 2以上の使用者から支払を受ける役員の出勤費用
- 居住者に支払う職務発明の対価
- 過去に遡及して扶養手当を返還させた場合の源泉徴収税額の再計算
- 要約筆記の報酬
- 交通用具を使用している者の通勤距離が変更となった場合の非課税限度額
- カフェテリアプランによる医療費等の補助を受けた場合
項目別に質疑応答事例を調べる
当コンテンツは、国税庁ホームページ利用規約に基づき、国税庁:質疑応答事例のデータを利用して作成されています。