請求人の妻が現に不動産貸付業及び理容業に係る業務に従事していたとしても、その事務量は僅少であるから、青色事業専従者に該当しないとした事例
[所得税法][必要経費][事業所得]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1995/05/30 [所得税法][必要経費][事業所得]請求人は、青色申告者で不動産貸付業及び理容業を営み、その妻が[1]不動産管理台帳の記載、[2]賃貸料の受領及び領収書の発行、[3]賃貸料未納者に対する督促及び集金、[4]現金領収した賃貸料の預金への預入れ、[5]賃借人との使用契約書の作成、[6]無断駐車の有無の見回り、[7]駐車場の草取り、[8]理容業用タオルの洗濯及び床清掃などの業務に従事しているから、その妻は青色事業専従者に該当する旨主張する。しかしながら、[1]駐車場の駐車可能台数、[2]賃貸料の銀行振込みの数、[3]賃貸料の現金領収の数、[4]賃借人の交替した数、[5]無断駐車の見回りの回数、[6]駐車場の路面の状況、[7]理容店の客数などからみると、その妻が請求人が主張するような業務に現に従事し、又は従事していたとしても、その事務量は僅少であると認められ、請求人の事業に専ら従事していたとはいえないから、その妻は青色事業専従者の要件を満たしていない。
平成7年5月30日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 請求人の妻が現に不動産貸付業及び理容業に係る業務に従事していたとしても、その事務量は僅少であるから、青色事業専従者に該当しないとした事例
関連するカテゴリ
関連する裁決事例(所得税法>必要経費>事業所得)
- 歯科医師が実施した歯科技工に関する研修及び研究開発等に関係会社の歯科技工士等が参加協力したことに対して支出した金品は当該歯科医師の事業所得の金額の計算上必要経費に該当するとした事例
- 請求人の従業員は、青色事業専従者である配偶者のみであるところ、従業員等のレクリェーションのため慰安旅行をし福利厚生費として処理したが、サラリーマン家庭が行う通常の家族旅行と何ら異なる点は認められないとして否認した事例
- 非常勤医師である従兄弟に支給した報酬のうち、他の非常勤医師に支給していた日給相当額を超える部分は過大であり、また、親族及び親族の家政婦に支給した給与等の額は、請求人の業務に従事した事実が認められないから、いずれも必要経費の額に算入できないとした事例
- 青色事業専従者給与の金額については、その労務の性質及び提供の程度は他の使用人と比べて大きく異なるものではないことから、労務の対価として相当ではないとした事例
- 取引先から受領した約束手形については、債務者が和議の取下げをした時点において債権の回収が不能になったと認められることから、貸倒損失として必要経費の額に算入すべきであるとした事例
- 請求人が必要経費に算入した開業費の償却費、接待交際費及び旅費交通費の各費用は、業務の遂行上必要なものとは認められず、必要経費に算入することはできないとした事例
- 請求人がb町区長等に対して支払った金員は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるとした事例(平成22年分の所得税の更正の請求に対する更正処分・一部取消し・平成26年12月4日裁決)
- 個人事業主の死亡は当然に雇用契約の終了事由、事業廃止原因であるから、従業員に支給する退職金の必要経費算入を認めるべきであるとの請求人の主張が排斥された事例
- 一括払いの積立普通傷害保険の保険料のうち満期返戻金等の原資となる積立保険料部分は、業務遂行上必要な費用とは認められないから、保険料支払のための借入金に係る利息のうち、積立保険料に対応する額は、事業所得の金額の計算上必要経費とは認められないとした事例
- 請求人の夫は青色事業専従者に該当しないとした事例
- 事業を営む請求人が主宰する法人に対する貸付金(無利子)の資金を借入金でまかなっている場合の借入金利子は、必要経費に該当しないとした事例
- 請求人の夫の事業への従事の程度は、一時的ないし臨時的なものであって、事業に専ら従事するものとは認められないとした事例
- ロータリークラブの会費は事業所得の金額の計算上必要経費の額に算入することはできないとした事例
- 新たに診療所を開設するに当たっての診療開始前の期間に係る借入金利子は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないとした事例
- 本件土地の取得に要した借入金の支払利子は、不動産所得あるいは事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができないとした事例
- 事業所得に係る所得税等の納付のために借り入れた借入金の利子は必要経費に算入することはできないとした事例
- 給与所得者の特定支出の控除の特例を適用することはできないとした事例
- 給与所得者の特定支出(受講する研修)について、その活動の実態は、現地において教授陣と討論会を行ったり、国際会議に出席するなど、専ら、自らの調査研究のためと認められるところから、特定支出には該当しないとした事例
- 住民登録のない者への外注費の支払を否認した原処分につき請求人の主張を一部容認した事例
- 1. 請求人が架空の必要経費を計上し、多額の所得金額を脱漏したばかりか、調査担当職員に帳簿書類の保存がない等の虚偽の答弁をしたことは、国税通則法第68条第1項に規定する「隠ぺい又は仮装」に当たるとされた事例2. 更正処分により賦課される事業税の額を見込額で必要経費に算入すべきとの請求人の主張が排斥された事例3. 請求人が会計データを保存していたフロッピーディスクに不具合が生じ、出力不可能となったこと等を理由に帳簿書類等を提示しなかったことは、青色申告承認取消事由に当たるとされた事例
※最大20件まで表示
税法別に税務訴訟事例を調べる
当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨と裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。