退職所得で節税
税制優遇措置のある退職所得で節税する。退職所得の計算や税額、退職金で節税する実例、退職金に関する規程サンプルなど。

所得税納税告知処分取消等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成16年(行ウ)第1号)|平成18(行コ)65

[所得税法][源泉徴収]に関する行政事件裁判例(裁判所)。

行政事件裁判例(裁判所)

平成18年8月17日 [所得税法][源泉徴収]

判示事項

1所得税法2条1項10号,同法施行令2条,所得税法(平成14年法律第65号による改正前)23条1項に定める「預金」及び同項に定める「預金の利子」の意義 
2 日本国内に本店を有する法人との間で,一定の金額の預託を受けて,当該法人の発行した社債の償還債務の履行を引き受けることなどを内容とする契約を締結し,同契約に基づき,当該各社債の償還期限に元利金を支払った銀行に対し,税務署長が,当該各社債の発行会社から受け入れた預託金と,償還した当該元利金との差額相当額が,所得税法(平成14年法律第65号による改正前)23条1項所定の「預貯金の利子」に当たるとしてした,源泉徴収に係る所得税の納税告知処分が,適法とされた事例

 

裁判要旨

1 所得税法2条1項10号,同法施行令2条,所得税法(平成14年法律第65号による改正前)23条1項に定める「預金」とは,銀行その他の金融機関が,不特定の公衆又は取引先から広く運用資金を調達することを主たる目的として,相手方(預金者)から受け入れ,保管する金銭であって,金融機関において当該金銭を費消することを許容され,預金者との約定に従って同額の金銭を返還することが約されたものと解するのが相当であり,同項に定める「預金の利子」(利息)とは,このような預金に係る元本の使用の対価として,元本に対する一定の利率により定められる金銭等をいう。 
2 日本国内に本店を有する法人との間で,一定の金額の預託を受けて,当該法人の発行した社債の償還債務の履行を引き受けることなどを内容とする契約を締結し,同契約に基づき,当該各社債の償還期限に元利金を支払った銀行に対し,税務署長が,当該各社債の発行会社から受け入れた預託金と,償還した当該元利金との差額相当額が,所得税法(平成14年法律第65号による改正前)23条1項所定の「預貯金の利子」に当たるとしてした,源泉徴収に係る所得税の納税告知処分につき,前記契約の関係書類の記載や契約の特質等によれば,銀行は,各社債の発行会社から,銀行において当該金員を費消し,運用することを認める前提の下に金員の寄託を受けるとともに,各社債の元利金の支払期日に,預託された金員及びその運用の対価,すなわち利息として一定利率により算定される金員との合計額を,預金者である各社債の発行会社に対して直接払い戻すことに代えて,前記契約上指定された相手方に対する支払債務を履行したものとみることができ,銀行はこれにより,預金の払戻しを行ったもの,あるいは,その支払による求償権と預金の返還請求権とを,あらためて相殺の意思表示を行うことなく,対当額で相殺する旨の合意に基づき相殺したものとみることができることから,前記契約は,各社債の元利金の支払期日を返還期限として金員の寄託を受け,これに寄託を受けた期間に係る利子に相当する金員を加算した額を返還するという預金契約と,預託された金員及びその利子を原資として,当該元利金を各社債の発行会社に代わって支払うという委任契約とが複合した契約であって,前記の差額相当額は,消費寄託された預金に対する利子に当たると認められるとして,前記処分を適法とした事例
裁判所名
東京高等裁判所
事件番号
平成18(行コ)65
事件名
所得税納税告知処分取消等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成16年(行ウ)第1号)
裁判年月日
平成18年8月17日
分野
行政
全文
全文(PDF)
裁判所:行政事件裁判例
所得税納税告知処分取消等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成16年(行ウ)第1号)|平成18(行コ)65

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