主たる納税義務が存続する限り、第二次納税義務がこれと別個に独立して時効により消滅することはないとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1990/06/29 [租税特別措置法][登録免許税法の特例]裁決事例集 No.39 - 445頁
第二次納税義務の本質は、主たる納税義務者に対する徴収処分の延長あるいは一段階として捕らえるべきものであるから、第二次納税義務は、主たる納税義務の存否と運命を共にするものと考えるのが相当であって、主たる納税義務が存続する限り、第二次納税義務がこれと別個に独立して時効により消滅することはないものと解すべきであるところ、本件納税者に対する納税義務については、昭和59年8月27日に督促状が発付されたことにより同年9月6日に時効が中断され、同日より5年以内である平成元年4月10日に請求人に対する第二次納税義務の告知が行われた事実が認められるから、請求人の第二次納税義務は時効により消滅していないというべきである。
平成2年6月29日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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