審査請求人の主張事由は、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由とするものであるとして、その主張を排斥した事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2006/12/26 [租税特別措置法][登録免許税法の特例] 譲渡担保財産である滞納者の居宅の公売公告処分に対し、譲渡担保権者である請求人は、本件滞納者の生活に係る事情を考慮すべきことを理由として、その取消しを主張する。
ところで、審査請求は、違法又は不当な処分によって侵害された不服申立人の権利利益の救済を図るものであることから、自己の法律上の利益に関係のない違法を審査請求の理由とすることはできないと解するのが相当である。
そして、請求人にとって本件滞納者の生活に係る事情は、請求人に何ら直接的な影響をもたらす事柄ではないから、請求人が当該事情の考慮を求めることは、自己の法律上の利益に関係のない違法を主張するものにほかならず、審査請求の理由とすることのできない理由を主張するものである。
平成18年12月26日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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