賦課処分と滞納処分とは、それぞれその目的を異にする独立の行政処分であるから、課税処分が取り消されるか無効でない限り、課税処分の違法を理由として、交付要求の取消しを求めることは出来ないとした事例
[国税徴収法][交付要求]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1995/02/20 [国税徴収法][交付要求] 請求人は、本件課税処分が違法であるから、当該処分を前提としてなされた本件交付要求も違法で取り消すべきであると主張するが、賦課処分と滞納処分とは、それぞれその目的を異にする独立の行政処分であるから、課税処分が無効であるか、又は違法を理由として取り消された場合には当該処分を前提とした交付要求の違法を招来するものの、課税処分に存する違法が単に取り消し得べき瑕疵にすぎないときには、それが取り消されない限り課税処分は依然として有効であって、当該処分の違法性を理由として交付要求の取消しを求めることは出来ない。
本件についてみると、本件課税処分が取り消されたという事実はなく、また、本件課税処分を無効ならしめるような重大かつ明白な瑕疵があると認めるに足る証拠もないから、本件課税処分に係る違法を理由として本件交付要求の取消しを求めることはできない。
平成7年2月20日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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