原処分庁の調査担当職員が請求人の消費税に係る経理処理を是正しなかったとしても、国税通則法第65条第4項及び第66条第1項ただし書に規定する「正当な理由」に当たらないとした事例
[租税特別措置法][登録免許税法の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2001/04/19 [租税特別措置法][登録免許税法の特例] 請求人は、税務調査において、調査担当職員から、外航航路に就航している航空機(以下、「外航機」という。)のハンドリング業務について消費税の免税に該当する旨回答を受けたと主張する。
この点について、本件調査担当職員は、当審判所に対し、税務調査の際に、請求人から外航機のハンドリング業務に係る消費税について、元請先の航空会社の指導に基づき免税の経理処理をしているとの説明を受け、それ以上の確認を行わないまま、調査を終了した旨答述している。
ところで、税務官庁が、税務調査において、納税者の経理処理について、特に指摘をしなかったからといって、当該経理処理を公的あるいは確定的に是認したものでないことは明らかであり、その後の税務調査において、当該経理処理の誤りが判明した場合に、その是正を求めることはむしろ当然である。
そうすると、本件調査担当職員が請求人の消費税に係る経理処理を是正しなかった事実のみを持って、請求人に対して誤った指導を行ったというのは相当でない。
平成13年4月19日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 原処分庁の調査担当職員が請求人の消費税に係る経理処理を是正しなかったとしても、国税通則法第65条第4項及び第66条第1項ただし書に規定する「正当な理由」に当たらないとした事例
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