賃貸借契約の解除後に取得した土地の譲渡は、租税特別措置法第37条第1項に規定する事業用資産の譲渡に当たらないとした事例
[租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][特定の事業用資産の買換えの場合等の課税の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1992/12/09 [租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][特定の事業用資産の買換えの場合等の課税の特例]本件土地は、相続開始当時、被相続人の三女の夫名義であったところ、[1]相続開始後に三女の夫によって賃貸借契約を解除された後は事業の用に供することを停止し、[2]請求人らは、被相続人に登記名義が回復された後も、新たに賃貸することもなく空閑地として放置したままで、事業を行う意図が近い将来において実現されることが客観的に明白であったという状況になく、[3]調停後直ちに作成した合意書に従って譲渡していることから、駐車場としての事業への共用は賃貸借契約を解除した時点をもって終了し、その時点での事業用資産としての性格を失ったと解するのが相当である。
平成4年12月9日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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