遺産分割の一部が財産評価基本通達7−2(1)注書に定める不合理分割に当たる場合には、その不合理分割に当たる部分のみ分割前の画地により評価単位を判定し、それ以外の部分は分割後の画地により評価単位を判定するのが相当であるとした事例

[消費税法][申告、更正の請求の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

2010/07/22 [消費税法][申告、更正の請求の特例]

平成22年7月22日裁決

 請求人らは、相続開始前までは被相続人が一団の農地として利用していた本件各土地について、本件各土地の一部の遺産分割は財産評価基本通達7−2《評価単位》(1)注書に定める不合理分割に該当するから、同定めのとおり、分割前の利用の単位である本件各土地の全体を1つの評価単位として評価すべきである旨主張する。
 しかしながら、財産評価基本通達7−2(1)注書の趣旨は、不合理分割された土地をそのまま評価した場合、実態に即した評価がなされないため、課税の公平に資する目的で評価単位を是正することにあると解されることからすると、遺産分割の一部が不合理分割である場合には、不合理分割に当たる部分についてのみ是正すれば足りるから、その部分のみ分割前の画地により評価単位を判定し、その余の部分については、分割後の画地により評価単位を判定するのが相当である。

《参照条文等》 相続税法第22条 財産評価基本通達7、7−2、24−4、40、40−3

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
遺産分割の一部が財産評価基本通達7−2(1)注書に定める不合理分割に当たる場合には、その不合理分割に当たる部分のみ分割前の画地により評価単位を判定し、それ以外の部分は分割後の画地により評価単位を判定するのが相当であるとした事例

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