請求人が受贈した現金に係る贈与者は、被相続人の配偶者ではなく被相続人であると判断した事例

[消費税法][申告、更正の請求の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

[消費税法][申告、更正の請求の特例]

令和元年6月17日裁決

《ポイント》 本事例は、請求人甲が受贈した現金に係る贈与者について、当該現金の原資、被相続人の配偶者から請求人甲へ贈与した旨記載された「贈与契約書」は事後的に作成されたものと認められることなどから、被相続人の配偶者ではなく、被相続人であると判断したものである。

《要旨》 請求人らは、請求人甲が受贈した現金(本件現金贈与)に係る贈与者は、被相続人ではなく、被相続人の配偶者(本件配偶者)であり、本件現金贈与に係る贈与契約は、本件配偶者と請求人甲との間で成立していたものである旨主張し、当該主張に沿う証拠として、本件配偶者から請求人甲へ贈与した旨記載された「贈与契約書」と題する書面(本件書面)を当審判所に提出した。しかしながら、?請求人甲の預金口座に入金された本件現金贈与に係る原資は、被相続人の固有の財産である預金口座から出金された現金であること、?被相続人は、本件現金贈与に係る現金を贈与する旨の明確な意思を有していたこと、?本件書面は、本件現金贈与に際して作成されたものではなく、事後的に作成されたものと認められることなどからすれば、本件現金贈与に係る贈与者は、被相続人であり、本件現金贈与に係る贈与契約は、被相続人と請求人甲との間で成立していたものと認められる。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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