所得税の延納(利子税)で節税 (*2017年版)
所得税の延納について。利子税の納付方法や利子税をゼロにする方法、注意点など。利子税を必要経費として節税。 (*2017年版)

訴訟により支払が確定した死亡保険金の収入すべき時期|所得税

[訴訟により支払が確定した死亡保険金の収入すべき時期]に関する質疑応答事例。

質疑応答事例(国税庁)

【照会要旨】

 Aは、妻B及び子2名とともに、3年前に2週間の予定で海外旅行に出発し、その際にAが保険契約者となり、家族全員を被保険者、被保険者の相続人を死亡保険金の受取人とする海外旅行傷害保険契約(海外旅行中の不慮の事故による傷害に基因して死亡した場合に保険金が支払われる保険)を締結しました。
 この旅行中に妻Bが宿泊先のホテルのバルコニーから転落し死亡しましたが、現地捜査当局が妻Bの死亡原因を自殺と認定したため、保険会社から被保険者が自殺した場合は免責とされていることを理由として死亡保険金の支払を拒絶されました。
 そこで、Aは、妻Bの死亡原因は事故であるとして死亡保険金の支払を求める訴訟を提起したところ、昨年12月に判決が確定し本年1月に死亡保険金が支払われました。
 この死亡保険金に係る一時所得の収入すべき時期はいつになりますか。

【回答要旨】

 判決により保険金の支払が確定した昨年分の所得となります。

 保険料を負担した人が受け取る生命保険契約等に基づく一時金(満期保険金や死亡保険金)は、一時所得とされます(所得税法施行令第183条、所得税基本通達34−1)。
 一時所得の総収入金額の収入すべき時期については、その支払を受けた日によることを原則とし、その支払を受けるべき金額がその日前に支払者から通知されているものについては、当該通知を受けた日により、生命保険契約等に基づく一時金又は損害保険契約等に基づく満期返戻金等のようなものについては、その支払を受けるべき事実が生じた日によることとされています(所得税基本通達36−13)。
 この「支払を受けるべき事実が生じた日」については、通常は「保険事故の発生した日」として取り扱われています。しかし、保険金の免責事由が争われているような場合には、保険事故が発生しただけでは、必ずしも保険金収入の実現可能性が客観的に認識しえる状態にあるとはいえず、このような場合は、保険金支払の判決などがあった時を保険金の収入時期として差し支えないと考えられます。
 したがって、照会の場合には、判決により保険金の支払が確定した日の属する年分の所得となります。

【関係法令通達】

 所得税法第36条、所得税法施行令第183条、所得税基本通達34−1、36−13

注記
 平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

出典

国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shotoku/03/06.htm

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