青色申告の対象となる業務を行っていない年分の譲渡損失は、純損失の繰戻しによる還付請求は認められないとした事例
[所得税法][申告、納付、還付、更正の請求の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1996/02/07 [所得税法][申告、納付、還付、更正の請求の特例] 請求人は、青色申告の承認を受けているのに平成5年中に青色申告の対象となる所得を生ずべき業務を行っていなかったことのみをもって、純損失の繰戻しによる還付請求を認めないのは不合理であり、還付すべきである旨主張する。
しかし、請求人の平成5年分以後の所得税については、平成5年中に賃貸用不動産を譲渡した後は不動産所得を生ずべき業務を行っていた事実はなく、また、同年末日までに事業所得等に係る業務を開始した事実も認められないことから、請求人の青色申告の承認は平成5年分以後その効力は失われており、同年分の純損失につき繰戻しによる還付請求をすることは認められない。
平成8年2月7日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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