請求人の妻である医師は、請求人の事業に専ら従事していないとして、妻に対して支払った青色事業専従者給与の額は必要経費に算入されないとした事例
[所得税法][必要経費][事業所得]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2003/03/25 [所得税法][必要経費][事業所得] 請求人は、所得税法施行令第165条第2項第2号かっこ書の規定は、他に職業を有していたとしても納税者の事業に専従者として貢献し、その職分を果たす限りは、その期間も当該事業に専ら従事する期間に含むとする趣旨であるから、請求人の妻が請求人の事業に専ら従事していた期間は、週1日だけではなく、他の病院に勤務していた週5日も含まれ、同人は青色事業専従者に該当する旨主張する。
しかしながら、同号の規定の趣旨は、他の職業を有する場合、その職業に従事する期間は納税者の事業に専ら従事することが通常あり得ないためであり、この趣旨の下で、同号かっこ書の規定は、例外的に、他に職業を有するものであってもその職業に従事する期間が短い者やその他納税者の事業に専ら従事することが妨げられないと認められる者を除くとしているものと解するのが相当であるところ、本件については、同人が他の病院に勤務している期間は、請求人の事業に従事することができなかったと認められるから、同人が請求人の事業に専ら従事していた期間は週1日のみであり、同人は青色事業専従者に該当しない。
平成15年3月25日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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