課税仕入れに計上した取引は架空であるとした事例
[国税通則法][附帯税][重加算税][隠ぺい、仮装の認定]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2002/05/29 [国税通則法][附帯税][重加算税][隠ぺい、仮装の認定] 請求人は、本件仕入れ等は事実であり修正申告書を提出したのは本意でなく、隠ぺい又は仮装により課税仕入れに計上したとする重加算税等の賦課決定処分は取り消すべきであると主張する。
しかしながら、本件仕入れ等の仕入先は請求人の代表者が実質的に経営していた法人であり、仕入を計上した時点でその仕入先は営業を停止し同社の工場も閉鎖されていたこと、仕入先の元従業員は、同工場が閉鎖された際に請求人の代表者が仕入先の重要書類や機械等を持ち出したと申述していることからすると、請求人が本件仕入れ等をするのが不可能であったと認められ、請求人は架空の本件仕入れ等を記載した納品書等をもって課税仕入れに計上し、消費税等の還付を受けたものと認められる。
平成14年5月29日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 課税仕入れに計上した取引は架空であるとした事例
関連するカテゴリ
関連する裁決事例(国税通則法>附帯税>重加算税>隠ぺい、仮装の認定)
- 第三者を介在させて買換資産を高価で取得し、その取得価額を基に圧縮損を計上したことは、国税通則法第68条の隠ぺい又は仮装に当たるとした事例
- 居住の用に供していない土地建物の所在地に住民票を移し、その住民票を添付して相続税法第21条の6の特例の適用を受けようとしたことが、事実の隠ぺい又は仮装に該当するとした事例
- 帳簿の記帳を委託されていた者の仮装行為について、請求人の指示又は依頼に基づき架空計上を行ったものと認めることができると判断した事例
- 納税者が納税申告を第三者に委任した場合において、当該納税者は当該第三者に対する選任、監督上の注意義務を尽くしていないとして、重加算税の賦課決定処分を認容した事例
- 請求人に帰属する歯科医業に係る所得を、請求人の親族に帰属するがごとく装うために親族名義の確定申告書及び決算書を税務署長に提出したことが、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に当たると判断した事例
- 法人税法施行令(平成22年政令第51号による改正前のもの)第72条の5に規定する使用人に対する賞与の支給額の通知につき、国税通則法第68条第1項に規定する仮装は認められないとした事例
- 請求人は本件譲渡代金のうち少なからぬ部分を債務の弁済に充てていない上、相当の価値を有する不動産等を所有しており、資力喪失に伴う資産の譲渡とはいえないが、隠ぺい仮装の故意は認められないとした事例
- 海外に送金した事業資金の一部をドル預金に設定し又は為替の売買等に運用し、その収益を会社益金に計上しなかったことは、事実の隠ぺい又は仮装に該当するとした事例
- 重加算税の賦課要件を充足するためには、過少申告行為とは別に隠ぺい又は仮装と評価すべき行為の存在を必要としているものであると解されるところ、原処分庁は隠ぺい又は仮装であると評価すべき行為の存在について何らの主張・立証をしておらず、隠ぺい又は仮装の事実を認めることはできないとした事例
- 請求人が開設者等として名義貸しした診療所の事業所得が記載された請求人名義の所得税確定申告書の効力及び隠ぺい仮装行為の有無が争われ、請求人の主張を排斥した事例
- 特定退職金共済制度の導入に伴う過去勤務債務分を特別賞与として損金に算入し、従業員の代表者名義の預金を設定した行為が所得金額の隠ぺい又は仮装に当たらないとした事例
- 課税仕入れに係る支払対価の額に翌課税期間に納品されたパンフレット等の制作費を含めたことについて、隠ぺい仮装の行為はないとした事例
- 使用人の詐取行為における隠ぺい、仮装行為について、請求人自身の行為と同視することはできないとした事例
- 請求人の法定申告期限経過前の行為及び調査に対する虚偽答弁、虚偽証拠の提出を総合判断すると、本件では、隠ぺい仮装があったと認めることができ、無申告加算税に代わる重加算税の賦課要件を充足すると認定した事例(平成18年分〜平成24年分の所得税の各更正処分、平成18年分、平成20年分及び平成22年分の所得税の重加算税の各賦課決定処分、平成19年分、平成21年分、平成23年分及び平成24年分の所得税の重加算税の各賦課決定処分、平20.1.1〜平22.12.31の各課税期間の消費税及び地方消費税の各決定処分並びに無申告加算税の各賦課決定処分、平23.1.1〜平24.12.31の各課税期間の消費税及び地方消費税の各決定処分並びに重加算税の各賦課決定処分・棄却、一部取消し・平成27年10月30日裁決)
- 会社の休業中における土地譲渡収入を代表者個人名義預金に入金したことが事実の隠ぺいに当たらないとした事例
- 出張日の記載のない請求書に基づいて計上した旅行費用について、事実の仮装は認められないとした事例
- 本件相続税の申告に際し、当初から財産の過少に申告することを意図した上、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をしており、重加算税の賦課要件を満たすとした事例
- 被相続人名義の普通預金等の存在を承知した上で、税理士にこれらに相当する金額を含めて納付すべき税額を計算させ、その後、同税理士から資料の提示を求められると、残高証明書等を所持していたにもかかわらず、ない旨の回答をし、本件預金等の存在を明らかにしないで本件確定申告書を作成、提出させた行為は、事実の隠ぺいに当たるとした事例
- 代理人である税理士の行った不正な申告行為の効果が請求人に及ぶとして重加算税等を賦課したことが適法と判断した事例
- 課税仕入れに計上した取引は架空であるとした事例
※最大20件まで表示
税法別に税務訴訟事例を調べる
当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨と裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。