加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業|消費税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
当店は、クリーニング業を営む課税事業者で、簡易課税制度を適用しています。
当店の事業についての簡易課税制度における事業区分は、顧客の洋服等に加工等を施して加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供であることから、第四種事業に該当するものと考えてよいでしょうか。
【回答要旨】
消費税法施行令第57条第5項第3号の規定により第三種事業に該当することとされている農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業(製造小売業を含みます。)又は電気・ガス・熱供給・水道業に該当する事業(以下「製造業等」といいます。)の範囲は、おおむね日本標準産業分類の大分類に掲げる分類を基礎として判定することとされています。
ただし、事業者の営む事業が同産業分類の大分類によって判定した結果、製造業等に該当する事業であっても、「加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業」に該当するときには、第三種事業から除かれ、第四種事業に該当することとされています。
この場合の「加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業」には、対価たる料金の名称のいかんを問わず、他の者の原料若しくは材料又は製品等に加工を施して、その対価を受領する役務の提供が該当するのですが、これにより第四種事業に該当することとなるのは、まず第三種事業に該当する製造業等に該当することが前提となります。
したがって、クリーニング業や自動車修理業などのように「加工賃その他これに類する料金を対価とする役務の提供を行う事業」に該当すると考えられる事業であっても、これらの事業は第三種事業に該当する製造業等に該当するものではなく、そもそも日本標準産業分類の大分類において、サービス業等に該当するものですから、簡易課税制度における事業区分は第五種事業に該当することになります。
【関係法令通達】
消費税法第37条、消費税法施行令第57条第5項、消費税法基本通達13-2-4、13-2-7
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shohi/20/15.htm
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