賃料を口座振込により支払う場合の仕入税額控除の適用要件|消費税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
当社の店舗及び事務所はA社から賃貸を受けているものですが、建物賃貸借契約において、賃料についてはA社指定の銀行口座に毎月指定日までに振り込むこととされており、また、振り込んだ賃料についてA社から領収書は発行されないこととなっています。
このため、仕入税額控除の要件である請求書等の保存ができない状態にありますが、振込みの際に銀行が発行した振込金受取書を建物賃貸借契約書とともに保存することで仕入税額控除の要件を満たしているものとして取り扱うことはできないでしょうか。
【回答要旨】
振込金受取書を建物賃貸借契約書とともに保存することで仕入税額控除の要件を満たしているものとして取り扱います。
なお、賃料に変更があった場合には、変更契約書も併せて保存するものとします。
(理由)
振込金受取書は課税仕入れを行った事業者が内容を記載して銀行が振込みの事実を証明した書類であり、消費税法第30条第9項第2号に規定する事項のうち「課税仕入れに係る資産又は役務の内容」は記載されていないものの、建物賃貸借契約書とともに保存することで同号の記載事項が網羅されることになります。また、当該振込金受取書は課税仕入れの相手方に確認を受けたものではありませんが、その振込みの事実について銀行が確認したものです。以上の点から、照会のような事情にある場合には、回答要旨のとおり取り扱っても差し支えないものと認められます。
【関係法令通達】
消費税法第30条第7項、第9項第2号
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shohi/18/09.htm
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