ゴルフ会員権の所有者の債務と当該会員権の預託金部分とを相殺した場合の消費税の取扱い|消費税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
A社は、B銀行からゴルフ会員権の取得資金を借り入れ、ゴルフ会員権発行会社であるC社から預託金方式によるゴルフ会員権を取得しました。C社は、A社の銀行からの資金の借入れに際して、A社の連帯保証人となりました。
その後、A社が借入金の返済を遅延したことから、保証委託契約に基づき連帯保証人であるC社が、A社の借入金をB銀行に代位弁済し、C社はA社に対する求償権とA社が入会に際して支払った預託金とを相殺しました。
A社は代位弁済されたことにより当該ゴルフクラブの会員たる地位を失い、入会保証金証書及びその預り証は無効となりますが、この場合において、A社のゴルフ会員権の喪失は、求償権の代物弁済によるゴルフ会員権の譲渡として消費税の課税対象となるのでしょうか。
【回答要旨】
C社が有する求償権とA社が有する預託金の相殺は、ゴルフ会員権による代物弁済に当たらず、消費税の課税の対象となりません。
(理由)
A社は、C社がB銀行に代位弁済した時点でゴルフ会員としての地位を失い、ゴルフ場施設の優先的利用権及び年会費等の支払義務が消滅し、入会保証金証書及びその預り証は無効となり、A社は預託金返還請求権のみを有することとなると認められます。
したがって、照会の取引は、A社の預託金返還請求権とC社の求償権とを相殺したものですから、A社とC社がそれぞれ有する金銭債権が対当額で消滅したにすぎず、資産の譲渡等に該当しないため、消費税の課税対象外です。
【関係法令通達】
消費税法第2条第1項第8号
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shohi/02/05.htm
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