寄附財産が受贈法人の公益目的事業の用に直接供されているかどうかの判定|譲渡所得
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
次の場合、寄附財産は、受贈法人の公益目的事業の用に直接供されているといえますか。
(1) 保育所を設置運営する社会福祉法人Aが、寄附を受けた土地を自ら使用せず社会福祉法人Bに無償で貸し付け、社会福祉法人Bが設置運営する保育所の敷地としている場合
(2) 奨学金の支給を目的とする公益財団法人が、寄附を受けた土地(更地)に建物を建築して第三者に貸し付け、その賃料の全額を奨学金に充てている場合
(3) 美術館を設置運営する公益財団法人が、寄附を受けた美術品を一般公開せず同法人の役員室用として飾っている場合
【回答要旨】
(1) 寄附を受けた土地を貸し付けている場合には、その土地は受贈法人が自ら行う公益目的事業の用に直接供されているとは認められないため、これに当たりません。
(2) 寄附を受けた土地に建物を建築して第三者に貸し付けている場合には、その土地は公益目的事業の用に直接供されているとは認められないため、その賃料を奨学金に充てたとしてもこれに当たりません。
(3) 寄附財産が受贈法人の公益目的事業の用に直接供されているとは、寄附財産が美術品の場合には、例えば、法人が美術館を設置し、そこに展示するなどして不特定多数の者に公開することであり、法人の役員室に飾ってあるものについては、これに当たりません。
【関係法令通達】
租税特別措置法第40条
租税特別措置法施行令第25条の17第5項第2号
昭和55年4月23日直資2-181「租税特別措置法第40条第1項後段の規定による譲渡所得等の非課税の取扱いについて」12、13
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/joto/21/04.htm
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