一定期間内に買換資産の一部を贈与した場合における居住用財産の買換えの特例|譲渡所得
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
租税特別措置法第36条の2に規定する居住用財産の買換えの特例の適用を受けた者が、譲渡資産の譲渡をした日の属する年の翌年12月31日までの間に買換取得資産の一部(共有持分)を配偶者に贈与しました。
持分の贈与をした後も、配偶者とともに当該買換資産に居住していますが、贈与した部分についても特例の適用を受けることができますか。
【回答要旨】
買換えの特例の適用を受けた者は、譲渡資産の譲渡をした日の属する年の翌年12月31日までに、買換資産を当該個人の居住の用に供しない場合又は供しなくなった場合には、譲渡の日の属する年分の所得税について修正申告書を提出すべきこととされています(例外:措通36の3-2「居住の用に供しないことについて特別の事情がある場合」)。すなわち、この特例の適用を受けるには、譲渡資産の譲渡をした日の属する年の翌年12月31日において、買換資産を自己の居住用として使用していることが要件とされています。
この場合において、「買換資産を当該個人の居住の用に供しなくなった場合」とは、物理的に居住しなくなった場合のほか、当該個人がその資産の所有者として居住の用に供しなくなった場合も指すものと解されます。
したがって、照会の場合には、贈与した部分については特例の適用を受けることができません。
【関係法令通達】
租税特別措置法第36条の2、第36条の3
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/joto/18/12.htm
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