イギリスから帰国した居住者がイギリス国内で居住の用に供していた資産を譲渡した場合|譲渡所得
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
イギリスから帰国したことにより日本の居住者となった甲は、帰国前のイギリスに居住していた際に、居住用財産の売買契約を締結し(平成○年9月)、帰国後(同年10月)に引渡しをしているので、引渡しベースにより譲渡所得の申告をする予定です。
この場合、この譲渡は租税特別措置法第35条第1項に規定する居住用財産の譲渡に該当するものとして、3,000万円の特別控除の適用がありますか。
【回答要旨】
租税特別措置法第35条第1項の適用のある居住用財産は、日本国内にあるものに限られないので、同項の適用要件を満たすものである限り適用があります。
なお、甲が譲渡資産に居住していた事実を明らかにする書類を添付する必要があります。
(注) 居住用財産の譲渡所得の軽減税率の特例(措法31の3)、居住用財産の買換え等の特例(措法36の2、36の5)、居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除(措法41の5)や特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除(措法41の5の2)の適用のある資産は、国内にあるものに限られています。
【関係法令通達】
租税特別措置法第35条第1項
租税特別措置法関係通達35-5、31の3-26
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/joto/18/01.htm
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