税理士法人が作成する受取書|印紙税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
税理士法に基づき設立された税理士法人が、顧客に対して作成する顧問料の受取書は、営業に関しない受取書に該当し、非課税となるのでしょうか。
【回答要旨】
税理士法人については、税理士法第48条の21第1項《一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び会社法の準用等》において会社法第621条《利益の配当》の規定を準用することとしています。
この規定は、社員の利益の配当について定めているものであり、税理士法人は、法令の規定により利益の配当をすることができるものに該当します。
また、税理士法人は、たとえ定款に「利益の配当を行わない」旨を定めていたとしても、上記のとおり、法令の規定により利益の配当をすることができるとされていますので、第17号文書の非課税物件欄2に規定する「法令の規定又は定款の定めにより利益金又は剰余金の配当又は分配をすることができることとなっているもの」に該当します。
したがって、税理士法人が出資者以外の者に交付する受取書は、課税物件表第17号文書の非課税物件欄2のかっこ書の規定により、営業に関する受取書として印紙税が課税されます。
ご質問の顧問料の受取書は、役務提供の対価を受領するものであり、第17号の1文書(売上代金に関する金銭又は有価証券の受取書)に該当することとなります。
【関係法令通達】
印紙税法別表第一 第17号文書「非課税物件の欄」
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/inshi/19/25.htm
関連する質疑応答事例(印紙税)
- 受取金額5万円未満の非課税文書の判定方法
- 裸用船契約書
- 物品販売の注文請書
- 社団医療法人と基金を引き受ける者との間で作成する基金拠出契約書
- 航空機の範囲
- 一括納付をする場合の口座の数の計算方法
- お買上伝票
- 連帯保証人の記載がある借入申込書
- 納付印を押すことができる文書の範囲
- 契約金額の意義
- 株券の範囲
- 借地権譲渡契約書
- 賃貸借契約に基づく保証金の預り証
- 単価決定通知書
- 手形債務残高確認弁済契約書
- 現金販売の場合のレシート及びお買上票
- 同一法人内で作成する受取書
- 同一の号の課税事項が2以上記載されている文書の作成者
- 令第26条第1号に該当する文書の要件
- 印紙税の還付が受けられる範囲
項目別に質疑応答事例を調べる
当コンテンツは、国税庁ホームページ利用規約に基づき、国税庁:質疑応答事例のデータを利用して作成されています。