借地権の意義|財産の評価
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
構築物の所有を目的とする土地の賃借権は、所得税法や法人税法の借地権に含まれていますが、財産評価基本通達上の借地権には、構築物の所有を目的とする賃借権も含まれるのでしょうか。
【回答要旨】
財産評価基本通達上の借地権は、借地借家法第2条に規定する借地権すなわち建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権に限られることから構築物の所有を目的とする賃借権は含まれません。
(理由)
建物の所有を目的とする借地権は、地域的な格差はあるとしても、その権利の内容がおおむね一様であることから、その価額の評価の方法については、自用地としての価額にその地域における一定の借地権割合を乗じて算出するのに対し、構築物の所有を目的とする賃借権については、その構築物の種類が雑多であり、かつ、その構築物の所有を目的とする賃借権の権利の態様も一様ではないことから、建物の所有を目的とする借地権とは区別してその賃借権又は地上権の権利の内容に応じて個別に評価することを目的として、借地権の範囲には構築物の所有を目的とする賃借権又は地上権は含まない取扱いとしています。
したがって、所得税法や法人税法で規定する借地権とは異なり、構築物の所有を目的とする賃借権は、財産評価基本通達上の借地権には該当しません。
なお、構築物の所有を目的とする賃借権の価額は、財産評価基本通達87(賃借権の評価)の定めにより評価することになります。
【関係法令通達】
財産評価基本通達9、86、87
所得税法施行令第79条、
法人税法施行令第137条、第138条、第139条
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hyoka/04/23.htm
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