ドイツの法人に支払う技術導入に係るオプションフィー(選択権料)|源泉所得税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
内国法人A社は、国内向けの自動販売機の製造を行っています。今般、新製品の開発に当たり、ドイツ法人B社から技術導入を予定していますが、その技術の良否を検討するため次のような条件でその技術の開示を受け、オプションフィー(選択権料)として40,000ユーロを支払うこととしました。
このオプションフィー(選択権料)について、源泉徴収の必要がありますか。
B社は、自社所有の技術等をA社に開示する。
A社は、開示されたB社の技術等について、秘密を保持しなければならない。
A社は、技術導入の選択権を1年間行使できる。
オプションフィー(選択権料)はいかなる場合でも返還されず、また、技術導入をした場合には使用料に充当されることとなっている。
【回答要旨】
照会のオプションフィー(選択権料)は、使用料として所得税の源泉徴収が必要です。
本件の技術情報開示のオプションフィー(選択権料)は、その技術情報の対価が日独租税協定上の使用料に該当すること、その技術情報の開示により支払われる金額はその技術情報の活用のための対価にほかならないこと、その技術情報がA社の国内業務のために使用されるものと認められることから、所得税法第161条第7号及び日独租税協定第12条第3項に規定する使用料に該当するものと考えられます。
【関係法令通達】
所得税法第161条第7号、所得税基本通達161-23、日独租税協定第12条
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/gensen/06/47.htm
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