給与所得者の特定支出(受講する研修)について、その活動の実態は、現地において教授陣と討論会を行ったり、国際会議に出席するなど、専ら、自らの調査研究のためと認められるところから、特定支出には該当しないとした事例
[所得税法][必要経費][事業所得]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1991/12/13 [所得税法][必要経費][事業所得]裁決事例集 No.42 - 54頁
所得税法第57条の2第2項第3号でいう「受講する研修」とは、第三者が自己の有する技術又は知識を不特定多数の者に習得させることを目的として開設されている講座等において、その第三者から訓練又は講習を受けることにより、その技術又は知識を習得する、いわば受動的立場での研修をいうと解するのが相当である。
請求人の海外における諸活動は、当初から定められたカリキュラム等に従っていたものではなく、地域的にも相当広範囲に行動しているなど、全体として、第三者が自己の有する技術又は知識を不特定多数の者に習得させることを目的として開設されている講座等において、その第三者から訓練又は講習を受けることによりその技術又は知識を習得するためのものとは認定できず、更に、請求人が海外の諸活動において習得した技術又は知識は、訓練又は講習を受けることにより習得できるものではないと認められるから、請求人の海外における諸活動は、本件研修には該当しないと認めるのが相当である。
平成3年12月13日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 給与所得者の特定支出(受講する研修)について、その活動の実態は、現地において教授陣と討論会を行ったり、国際会議に出席するなど、専ら、自らの調査研究のためと認められるところから、特定支出には該当しないとした事例
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