事業所得の金額の計算上、仮装した事実等により総収入金額及び必要経費を算出していたとした事例

[所得税法][必要経費][事業所得]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

2012/07/09 [所得税法][必要経費][事業所得]

平成24年7月9日裁決

《ポイント》 本事例は、不動産業等を営む請求人が、あたかも不動産の売買等があったかのように装い、収入金額、取得費及び関連費用等を、事業所得の金額の計算上、総収入金額及び必要経費に算入していたものである。

《要旨》 請求人は、事業所得の金額の計算上、総収入金額及び必要経費に、妻に対する自宅の売却による収入金額並びに自宅の取得費及び取得に要した費用、競売により取得した土地及び建物の前所有者に対する引越費用、土地を売却したことによる収入金額及び当該土地の取得費及び取得に要した費用、建物に係る修繕工事費用等を事実に基づき算入した旨主張する。
 しかしながら、及びについては、金銭の授受がないこと、については、領収証記載の金銭の授受がないこと、については、所有権移転の登記の事実がないこと等から、いずれも事実とは異なり、これらの金額については、総収入金額及び必要経費への算入は認められない。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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