当初売買契約の対象物件である土地の一部を分筆して引き渡した土地に係る課税年分は、当初売買契約対象物件の引渡しが完了した日の属する年分ではなく、当該引渡しがあった日の属する年分であるとした事例
[所得税法][収入金額][収入すべき時期]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1985/06/17 [所得税法][収入金額][収入すべき時期]裁決事例集 No.29 - 20頁
原処分庁は、本件土地は当初契約に基づき一括して譲渡されたものであり、その譲渡対価の額はその引渡しの全部が完了した日の属する昭和56年分の譲渡所得の総収入金額とすべきものであって、昭和55年中における本件土地の一部(本件転売部分の土地)の引渡しは、当初契約による引渡義務の一部の履行としてみなされたものであると主張するが、本件転売部分の土地については、本件土地の売買代金の総額の支払がなければその所有権は移転しないという当初契約を買主の要望によって一部変更し、本件土地の一部を分筆してその引渡しと代金の受領がなされていることから、その譲渡所得の総収入金額の収入すべき時期は、その引渡しがあった日とするのが相当である。
昭和60年6月17日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
- 当初売買契約の対象物件である土地の一部を分筆して引き渡した土地に係る課税年分は、当初売買契約対象物件の引渡しが完了した日の属する年分ではなく、当該引渡しがあった日の属する年分であるとした事例
関連するカテゴリ
関連する裁決事例(所得税法>収入金額>収入すべき時期)
- 当初売買契約の対象物件である土地の一部を分筆して引き渡した土地に係る課税年分は、当初売買契約対象物件の引渡しが完了した日の属する年分ではなく、当該引渡しがあった日の属する年分であるとした事例
- 代物弁済により譲渡された農地につき、農地法による許可等の日付にかかわらず、引渡しがあったと認定される日をもって譲渡の時期とした事例
- 売買契約をした土地のうち一部の引渡しが不能になった場合において、引き渡した部分についてのみ譲渡があったものと認定した事例
- 二つの物件の譲渡に関し、一つは覚書に基づき翌年に所有権移転の登記をしても、その譲渡所得の帰属年分は他の一つの物件を譲渡した年分であるとした事例
- 分筆して譲渡した農地に係る課税年分はそれぞれ分筆後の農地の所有権が移転した日の属する年分であるとした事例
- 請負契約に係る収入金額の収入すべき時期は、役務の提供の完了した日とした事例
- 譲渡所得の帰属年分は、甲契約を締結した日の属する年分ではなく、甲契約を締結して代金全額を受領するとともに、所有権移転登記を了した日の属する年分であるとした事例
- 賃借人から土地賃貸借契約の終了に伴い原状回復費用名目で受領した金員は、その土地賃貸借契約の終了した日の属する年分の不動産所得の収入金額であると認定した事例
- 不動産の譲渡所得が譲渡に関する契約の効力発生の日の属する年に帰属するとした事例
- 請求人が合名会社を退社するに当たり受領したみなし配当所得の収入すべき時期は、退社することについて総社員の同意があった日であり、年賦で支払われるものであっても、その全額が一括して課税されるとした事例
- 外国特許事務に係る弁理士報酬の収入金額の確定の時期は依頼者の検収が終了した時点であるとした事例
- 調停に基づく離婚慰謝料として譲渡することとなったマンションの譲渡時期は、所有権移転登記のときではなく、当該マンションから請求人の資産を搬出し、当該マンションを相手方に引き渡したときであるとした事例
- 1. 借地権利金の全額を年内に受領している場合のその借地権利金を譲渡所得の収入金額にみなされるときにおける譲渡所得の収入すべき時期は、借地権利金の全額を受領した年分であるとした事例2. 同族会社に支払った6億円の立退料は、譲渡費用に該当しないとした事例3. 審査請求中に義務的修正申告書を提出しなかったことが国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由」に該当するとした事例
- 国が請求人所有土地を駐留軍用地として10年間強制使用するについて請求人に対し損失補償金として一括で支払われた10年間の地代の収入すべき時期は、収用裁決に基づく請求人所有土地明渡しの日及び損失補償金全額の受領の日の属する年分であるとした事例
- 土地の賃貸料につき増額要求する訴訟の係属中において供託された当該賃貸料の収入すべき時期は、供託された日であるとした事例
- 請求人が行った外国為替証拠金取引に係るスワップポイントの収入すべき時期は、請求人の通貨証拠金取引口座に累積された時であるとした事例
- 不動産販売会社の外交員が売買契約の成立前に支給を受けた歩合について、事業所得の収入金額とならないとする更正の請求に相当の理由があるとした事例
- 利息制限法に定める制限利率を超える部分の利息及び遅延損害金は、現実の支払があった時点において事業所得の総収入金額に算入すべきであり、未収の場合には、制限利率の部分のみ総収入金額に算入すべきであるとした事例
- 医師の診療契約に基づく診療報酬債権は、患者に対して診療を行う都度、役務の提供が完了するものであり、医師が患者に対して診療を行った時期にその権利が確定すると解されるから、医師の事業所得の金額の計算上、診療報酬債権は、医師が診療を行った時期の属する年分の収入金額として計上すべきであるとした事例
- 未分割遺産の譲渡に係る収入金額が譲渡時において確定していなかった旨の主張を退けた事例
※最大20件まで表示
税法別に税務訴訟事例を調べる
当コンテンツは著作権法第13条(権利の目的とならない著作物)の規定に基づき、国税不服審判所:公表裁決事例要旨と裁判所:行政事件裁判例のデータを利用して作成されています。